『さようならママがおばけになっちゃった!』内容あらすじ(ネタバレ)感想・読み聞かせオススメ本
読書感想文や読み聞かせに『さようならママがおばけになっちゃった!』を選ぼうか迷っている方
『ママがおばけになっちゃった!』は【世界一受けたい授業】などテレビでも紹介された絵本の続編です。子供の絵本として扱うには死がテーマのショッキングな内容のお話です。また大人こそ読んでみるとなかなか考えさせられる内容でもあり、親子で読んで感想を語り合うにはとても良いお話です。
こちらでは『さようならママがおばけになっちゃった!』のあらすじ(ネタバレ)感想・読み聞かせとしてどのような作品か?どのように感想文の書き方や読書後のアドバイスしたら良いかをご紹介させていただきます。
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『さようならママがおばけになっちゃった!』内容あらすじ(ネタバレ)感想・オススメ度
『さようならママがおばけになっちゃった!』感想文の書き出し例文
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『さようならママがおばけになっちゃった!』内容あらすじ(ネタバレ)感想・オススメ度
『さようならママがおばけになっちゃった!』(講談社の創作絵本 )
著者:編集 のぶみ
本体価格:1,296円(税込)ページ
対象年齢:3歳向け
【内容情報】
『ママがおばけになっちゃった!』、待望の続編です。
きょうは ママの おそうしきです。
おばけになって、かんたろうのもとへ現れていたママですが、ほんとうにお別れの時がやってきました。
目に見えなくても、ママはかんたろうのそばにいる。
「ママが かんたろうの なかに いる こと、おもいだして ほしい。それ なら ママと あえなくても へいきでしょう?」
そう問いかけるママに、かんたろうは思わず叫びます。
「え! なんだよ! なんなんだよ! あえなくて へいきな わけ ないじゃん! ひどいよ、ママ!」
辛すぎる別れと、母子はどのように向き合うのでしょうか。
「ママがおばけに~」の1冊目の本の紹介ページはこちら!動画読み上げもあります。
『ママがおばけになっちゃった!』内容あらすじ・ねたばれ・感想
簡単に読める度★★★★★
簡単に書ける度★★★☆☆
読み聞かせオススメ度★★★★☆
こんな人におすすめ
・死の乗り越えかたと気持の持ち方を知りたい
・キライ、苦手な人がいる
・友達が少ない
~簡単あらすじ(ネタバレ)~
今日はママのおそうしきです。ママは自分のおそうしきの顔が四角くてガッカリ。かんたろうはママが寂しくないように顔の横に死んだカブトムシの「かぶお」を入れます。
おばあちゃんは「ママはじょせいなのに人前でオナラするからキライでした」「でもおばあちゃんにマネできないからうらやましかったのかもしれない」とも言います。お葬式にはいろんな人が来て、ママは「私でもいなくなったら悲しむ人がたくさんいるんだ」と知ります。
その日夜12時過ぎるとママはかんたろうの前に現れ、かんたろうがトイレもおふろもひとりでできたことを見ていたとお話します。
かんたろうはひとりでできないとママがしんぱいするから頑張ったと言います。でもぜんぶできたらママ消えちゃうの?と聞きます。
ママとかんたろうは一緒に鏡を見て、2人は顔がそっくりな事。目も鼻も口も心の中にもママがいて、生きている事。鏡を見るたびにママがいることを思い出してほしい。会えなくても平気でしょ?と言います。
するとかんたろうはママがいなくなるなら何にもできないダメな子になってやると泣きじゃくりますが、ママは「それでもいいよ、ずっと見てるし天国なんか行かない、死ぬのなんかやーめた」と言います。かんたろうはママに「困らせてゴメンね」と言います。
朝起きるとママはやっぱりいなくて、鏡が一つ置いてあり「ぼくの中のママが見てるや」と一人でトイレに行きました。
~オススメポイント~
『ママがおばけになっちゃった!』の続編
おばけのママとも、もう会えなくなる本当のお別れのお話です。
著者のぶみ氏の回し者ではありませんが、これはシリーズ2冊通して読んでお話が完結するイメージを持ちました。
今回も「対象年齢3歳から」という死を扱うテーマの物語ですが、前作より笑いと涙は少々パンチが弱まったような気がします。とはいうものの、今作も子供から大人まで死について考えるにはとても良い本です。
なぜならば死を介して逝く人と残される人それぞれがどんな気持を持てば良いか?が感じられるからです。
死んでしまったママ自身の生き様で、周りからどう思われる人生だったか?
おばあちゃんの「ママがきらいだった」は「うらやましい」の気持の裏返しだったと気付くことや、かんたろうの「がんばらないといけない」気持と「悲しさからのワガママ」の気持にどうやって折り合いをつけるか?など、大人から子供まで悲嘆の気持のもって行きかたを「こういう風に思えばいいんじゃない?」とやさしくアドバイスしてくれているように思えます。
前作は子供たちにしてみたら「もしママが死んじゃったら」と考えさせるテーマですが、今回は更に一歩踏み込んで「ママが死んだ悲しみをどういう気持で乗り越えるか」になるので読者対象は幼児にはむずかしいと感じます。
ですが前作同様、シュールさは健在ですのでお子さんの愛読書になる可能性のある本です。読み聞かせする場合、前作よりお母さんは泣かないかもしれませんが、何度も読むたびに親子で考えさせられるテーマだと感じられるでしょう。
また2人が鏡で似ているところがある→かんたろうの中にママが生きているというシーンからおまけの背表紙のページにこどもとママそれぞれにむけて「お互いの似顔絵を描いてそれぞれが似ているところを5つさがす」というゲームがついています。子供の中にママがいて、見方を変えるとママの中にも子供がいます。ママのママ、そのまたママからも似ているところを受け継いでいる、と思うと親の方も感慨深い重いになるでしょう。
このゲームを親子でチャレンジして「うちもあなたの心の中にママいるよ」とお話することができます。
『さようならママがおばけになっちゃった!』感想文の書き出し例文
・死の乗り越えかたと気持の持ち方を知りたい
家族が死んじゃったらとても悲しいと思います。●●が死んじゃった時とても悲しかったのはとうぜんなのですが、お父さんやお母さん、大人の人がみんな泣いているのを見てビックリしました。お葬式だからそれは普通の事なのかもしれませんが、大人も泣くのがびっくりしたのです。
でもやっぱり、死んじゃっている●●を見てもうお話しないし会えなくなるし冷たいからショックで悲しくて頭が痛くなるくらい泣きました。「早く元気にならなくてもいいよ」とは言われましたが、気持が重いのがつらいです。
もしかしたらまた前みたいな元気な自分、なんにも思わなかった自分に戻ることはできないのかもしれません。だったらこれからどうすればいいのかな?と思いました。
でもこの本を読んで思ったのは、つらいなー悲しいなーっていつまでも暗い気持でいることは、死んじゃった●●に心配かけることなのだとおもいました。
・キライ、苦手な人がいる
キライな人がこの世からいなくなったらどんな気持ちがするんだろう?と思いました。
「きっとせいせいする」と思うのですが、そう考えながらも心の奥ではとても悪いことを考えている自分に後ろめたさを感じます。なぜなら自分がもし死んじゃって「せいせいした」と思われたらすごく悲しいからです。
それに今はキライだし、苦手だけどその人が死んじゃうとなると、嫌っていることが本当は自分の勘違いとか思い込みとか間違った感じ方をしているんじゃないか?と思うようになると気がつきました。
キライな人の嫌いな理由はたくさんあるのですが、もしかしてその理由は自分への言い訳なのかな?とおもい恥ずかしくなりました。
・友達が少ない
もし自分が死んじゃったとしたらお葬式に来てくれる人なんているのかな?と思いました。なぜならあまり友達がいないからです。だから自分が死んじゃったとしてもおそうしきとかしなくてもいいやとおもっていたのです。
でもお父さんは「たくさん友達はいなくても、大切に思ってくれている人が1人でもいれば幸せなんだよ」といわれました。
この物語でママはおっちょこちょいだけど、いろんな人がおそうしきにきてくれてママはびっくりしていました。その人たちはみんな泣いていてやっぱりママを好きだったのです。
自分はたくさん友達がいないから、ママがうらやましいけど、もし今の友達が突然死んじゃったらどうだろうと考えました。そんなの絶対イヤだし、後悔しそうだし、どうしたらいいのかわからなくなります。なぜなら一緒にいるとたのしいし、うれしい人だからです。そういう風に思えるのはたしかに幸せなんだなと思いました。
その他にも、読み聞かせに適したユニークな本がたくさんあります。おすすめの本21冊を紹介した【読み上げ動画つき】のページをつくりましたのでご覧ください。
死に様は生き様
立ち上がるのはゆっくり一歩ずつでも良い