【せともの祭2023】毎年雨が降る訳と窯神神社のご利益


第92回せともの祭
2023年9月9日(土)10日(日)

全国から34万人の観光客が集まる「せともの祭」

毎年2日間開催されるのですが、なぜかそのうちの1日は必ず雨が降ります。しかも「この時期は雨が降るから時期を変えよう」と9月の第2週の土日に変更されたのですが、それでも必ず1日は雨にたたられます。

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なぜか?!
それは九州・有田から磁器の製法を伝えた磁租である”加藤民吉”が「やらかした」からという伝説があります。

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【せともの祭り】の由来

”せともの祭り”は、九州・有田から磁器の製法を伝えた磁租”加藤民吉”を祀る、窯神神社(かまがみじんじゃ)の神事です。

「せともの祭りが終わると、本格的な秋がやってくる。」といわれる通り、必ず祭の1日は雨が降ります。
せっかく街を上げて民吉の功績を祝い祀るお祭りなのに「あ~今年も雨か~」となるのは「民吉の手癖が悪い?」せいとの伝説からです。

・・・江戸時代末期、瀬戸の陶磁器産業は、先発の九州有田焼に押されて衰退していました。
そこで、美しい有田焼の先端技術を瀬戸に導入すべく加藤民吉さんって人を産業スパイとして九州に遣わしたんです。

民吉は貞吉という偽名を使い、まんまと長崎佐々村の福元仁左衛門さんの弟子となります。そこで師匠の次女の“おいとさん”※(千鶴という説も)と結婚し子供までもうけてしまいます。師匠はそれほどまでに民吉に期待をし、様々な技術を教え込み、将来を託したのです。

ところが!「もう教わることはないな」悟った民吉は現地妻“おいと”と子供を残し瀬戸に帰ってしまいました。

おいとは子供を連れて、瀬戸まで追っかけてきたのですが、なんと民吉には妻子がいた!そして門前払い。

全てを悟ったおいとさんは裏切られ騙されていた悲しみのあまり、近くの祖母懐の池で入水自殺をしてしまい、有田焼の秘法を他国に洩らした罪を問われ、福元家は断絶し長男と共に永の水牢に入れられましたとさ・・・お話です。(自殺については諸説あり)

「民吉ひでぇ~サイテーだっ!」と普通なら思いますが、民吉側としては必至な思いがあったのです。

当時瀬戸の地場産業である瀬戸焼は九州の有田焼の人気に押され国(尾張藩)も「地域産業に改革が必要だな」と考えていました。
民吉はもともと瀬戸焼の窯元の次男坊。だが当時は「長男が世襲する」時代でしかたなく農民になりくすぶっていた民吉は尾張藩内の名奉行・津金文左衛門と出会います。民吉の焼き物への思いや、地場産業が斜陽傾向にある窯元の仲間の危機感。尾張藩のバックアップを受けて無事に産業スパイとして潜入。技術習得し瀬戸にそれを持ち帰ったヒーローなのです。

昭和2年には歌舞伎「佐々の悪魔・瀬戸の窯神『明暗録染付(ふたおもてえにしのそめつけ)』」という民吉を題材にした歌舞伎も公演されました。

まぁどこまでが伝説で本当か分かりませんが、民吉のしたことを考えると、お祭りの1日くらい雨降りなのも仕方がないかもしれませんね。

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窯神神社のご利益は?

窯神神社(かまがみじんじゃ)

【祭 神】 秋葉大権現、加藤民吉ほか
【設立年】 1824年

アクセス:愛知県瀬戸市窯神町(尾張瀬戸駅より400Mほど)

駐車場:あり。スペースは十分です。


 
丸窯を模したコンクリート製の建物の中に桧造りの祠を祀る独特な形状です。初詣はもちろん、七草粥やどんど焼き、七五三やお祭り・おみくじや各種祈祷・厄払いなども行っています。

そして・・・
【窯神神社のご利益】「縁結び・復縁」とも言われています

(ええっ?!Σ(゚Д゚;) )まことしやかに信じにくいご利益です。

ですが、民吉は瀬戸物を愛し、地元の復興を命がけでやりとげた瀬戸のヒーローであるのは確かです。誘惑に負けず「初志貫徹」なにがあっても目標を達成させたい強い意志が欲しい人には民吉の「強い意志」という恩恵のご利益をもらえるかもしれませんね。

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