「指を切った!」切傷の止血と正しい湿潤療法【閲覧注意】
調理中に包丁で削るようにザックリ。流血中;
誰しもうっかりやってしまう調理中やカッターや意外なものでの切り傷・刺し傷・すりむき傷。大きな怪我ではないけど「あっ!」と思った時には意外と深く切れていてなかなか出血が止まらないということもあるでしょう。
出血が止まらない事には絆創膏もドクドク出る血で取れてしまいそう。
こちらでは
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「ケガをした!」切傷などの止血方法
傷を残さない湿潤療法はいつまで?正しいやり方とは
サランラップで湿潤療法「ワセリン」の代用になるモノは?
湿潤療法が効かない!病院に行く時の傷の目安とは
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をご紹介します。
「ケガをした!」切傷などの止血方法
いち早くケガの出血を止める方法とは・・・
ケガしたらすぐにその部分を心臓より上にあげて細かくフリフリと振る・・・それだけです。
※止血が不完全だと手を下げた時、再度出血と痛みがでます。その際はもう少し手を上げてフリフリします。
ある程度血が止まる
血が止まると出てくる浸出液(透明な液)が患部の組織を治そうと出てきます。一般的にはここからが絆創膏などでお手当になりますが処置道具がなにもない場合は浸出液が乾くまで手を上に上げているのがベターです。
ギモン(?_?)「汚れがついていそうな時、水で流さなく当てイイの?」
最近はケガをしても傷を乾かさないで治す「湿潤療法」が浸透してきていますが、さすがに「汚れがついていそうな時、水で流さなく当てイイの?」という疑問がわきます。
これは・・・傷口に汚れがあっても、患部を上にあげて振ることで「動脈と静脈の吻合部において血流迂回が発生して細菌感染が不可能になる」というちょっと難しい理屈で大丈夫だそうです。
つまり傷口に汚れがついていても「止血してから水で洗っても遅くない」ということです。逆に止血してすぐに患部を洗うと皮膚がその水分を出血を勘違いして「治さなくっちゃ!」とまた出血してくることもあるとか。なので完全に血が止まってから汚れを洗い流しても大丈夫なのだそうです。
私の経験では海の岩場でウニを取っていて、岩に付着していた貝で足を5センチ程の長さ・深さ。骨が見えるくらいの負傷をした。結果
・その時は修復液が固まってくるのに45分程
・一般的には病院に行って何針かは縫わなければならないケース
・その後は、そのまま何も貼らずにウニ取りを再開。痛みも消失していましたし、その後一切化膿もしませんでした。(傷跡は今でも薄っすらと白く残ってはいます)止血してすぐ貼ると出血が再開する事があるので、止血してから最低30分は経過してから貼るほうが良いと思う。
との事で、病院に行くレベルのケガでもこの方法で対処してしまった提唱者の方はかなりワイルドです。
もし怪我した場所から「鮮やかな赤色で勢いよく出血」する場合は動脈を傷つけて大量出血の可能性があり大変危険です。
その際は
【直接圧迫止血法】~傷口の上をガーゼやハンカチで、直接強く押さえる・包帯をきつめに巻くなどで圧迫止血
【関節圧迫止血法】~傷口より心臓に近い動脈(止血点)を手や指で圧迫して血液の流れを止めて止血
(ガーゼやハンカチなどの処置道具を準備するまでの間や直接圧迫止血をすぐに行えない場合の方法
【緊縛止血法】~出血している傷口より中心側(心臓部)の動脈を止血帯(必ず幅3センチ以上)などを使用して強く縛る方法
止血はケガの程度と怪我した箇所で止血方法を変えると良さそうです
傷を残さない湿潤療法「パット」はいつまで?正しいやり方とは
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ケガをしたなら、少しでも早く傷を残さないで早く治したいものです。今や一般的になったのが「傷を乾かさないで治療する」湿潤療法です。専用のキズパワーパットやクイックパットなども販売していますが、結構高額なのが難点ですが購入し販売元に正しい使い方を問い合わせてみました。
【市販の湿潤療法パットの正しい使い方】
・出血していたら水道水で流す~血が出なくなるまで水で流して良い出そうです。
・貼る前に1分ほどパットを両手で温めてから貼る
・パットにシワが出ないように貼る~剥がれやすくなります
・パットを重ねて貼らない~剥がれやすくなります
・パットの上から絆創膏やテーピングをしない~通気性が悪くなり治療の妨げになります
・蒸れたり、濡れたら交換
・最大5日は使えるがおススメは3日で交換~交換時は患部を洗う
・キズが膿んでいる・赤い・臭い・腫れている~使用中止して病院へ
【湿潤療法パットの治療期間と剥がし方とは】
水道水で濡らしながら剥がす
ケガして5日目の傷
・ザッと10日が目安~「体液が出なくなったら終了」と見ていいそうです。ただし薄く皮膚が乾いて来た時に湿潤療法パットを剥がすと「再生してきた皮膚を剥がす」可能性もあるのでぬるま湯などでパットをふやかしてから取るのがベターです。
・指先のケガは入浴時、剥がれる可能性大
・市販の湿潤療法パットで対応できない大きさや形のケガ~皮膚の形成が必要になる事も
・小さなケガでも浸透液が多量に出て漏れる場合
・動物に噛まれる、深い刺し傷の場合、破傷風や蜂窩織炎などの創感染の可能性があるので閉鎖湿潤療法は避ける
病院にはあらゆる大きさの湿潤治療パットが医師の好みで納品されていますのでケガが広範囲である、深いなどの場合と明らかに細菌感染の可能性が考えられる場合はやはり病院に行くのがベターです。
サランラップで湿潤療法「ワセリン」の代用になるモノは?
市販の湿潤療法「パット」がなくともサランラップ・白色ワセリン・テーピングテープがあれば同じ治療ができます。
【サランラップでの湿潤療法のやり方】
・キズをよく洗う(ヤケドは流水で15分冷やす)
・サランラップにワセリンを塗り患部に貼る
・夏は1日2回交換、汗のかき方を見てサランラップを交換
【ワセリンの代用になるモノは】
ラップによる湿潤療法も「キズを乾かさないで自然治癒力」による治療法です。傷が乾かないならワセリン出なくとも使えるのは
・馬油
・オリーブオイル
・ハチミツ
と言われています。ハチミツには吸水性と殺菌力があるのでヤケドに良いとか。ですがやはり代用品になりますので、白色ワセリンを使用する方が良いでしょう。
湿潤療法が効かない!病院に行く時の傷の目安とは
湿潤療法もケガの状態によっては万能とは言いきれない場合もあります。
・湿潤療法パットの大きさがあっていない
浸出液が多く、パットで吸収しきれない時はこまめに交換した方が良い
・傷口が乾燥
白色ワセリンで湿らすと良い
・消毒薬を使用
浸出液が出ないので湿潤療法がもう効かない
・感染してしまった
感染の兆候が出た場合は、体調にも異変が出る可能性がありますので抗生剤を使用する必要があります。もちろん湿潤療法は中断し医師に相談しましょう。
・その他
糖尿病による壊死の可能性
原因不明の傷
3歳児未満の乳幼児や高齢者など皮膚や免疫力が弱いケース
湿潤療法はまだ手探りな部分もある治療法です。
【十分に水道水で洗浄でき、自分で対応できる程度の傷】その判断のもと治療に取り組みましょう。