【築地の神社】波除神社ご朱印とご利益・お歯黒獅子で才能開花
築地といえば
東京の食の台所とおぼしき、イロイロ問題を抱える市場です。外国人観光客の観光ルートにもなっていますし、築地場外のおいしいもの巡りでいつも込み合っている街です。
もしちょっと足を伸ばしてみるなら築地場内近くの「波除稲荷神社」へお参りしてみることをオススメします。
波除(なみよけ)というくらいですから、築地市場の海鮮物を扱う海の男達の安全祈願の神社か?と想像してしまいますがそもそもが現在の築地の土地を波から守ってくれた神様が祭られているのです。
こちらでは
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【築地・波除神社】の由来
【波除神社】のアクセスとご利益
【波除神社】ご朱印マニア泣かせ?季節限定に注意
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をご紹介します
【築地・波除稲荷神社】の由来
現在の築地のある一帯はもともと海だったのです。
江戸時代のインフラ事業は大規模なもので、家康の江戸入府(1590年)直後から始まりました。
江戸城西丸の増築に掘られたお堀の揚げ土で丸の内、八重洲地域→日比谷入江→日本橋、京橋、新橋、築地地区が埋めたてられたのです。
ですがもともと海ですし、やはり当時の技術で地盤整理の途中、事故や火災など多くの犠牲を出したり、代替わりをしながら70年の後の明暦の大火の後に4代将軍家綱公が手がけた最後の埋立の工事困難を極めたのが、この築地海面。堤防を築いても築いても激波にさらわれてしまうのです。
ある日の事、海面を光りを放って漂うものがあり、人々は不思議に思って船を出してみると、それは立派な稲荷大神の御神体。皆は畏れて、早速現在の地に社殿を作りお祀りして、皆で盛大なお祭をしたところ波風がピタリとおさまり、工事はやすやすと進み埋立も終了致しましたとさ。それが萬治2年(1659)の事です。
人々は、その御神徳のあらたかさに驚き、稲荷大神に 『波除』 の尊称を奉り、又雲を従える<龍>、風を従える<虎>、一声で万物を威伏させる<獅子>の巨大な頭が数体奉納され、これを担いで回ったのが祭礼 『つきじ獅子祭』 の始まりです。
と、なんとも不思議なお話ですが築地の地が「災難を除き、波を乗り切った」土地ということで災難除・厄除・商売繁盛・工事安全等のご利益と言われているのです。
豊洲も土壌浄化の神様が現れたらいいですね。
【築地・波除神社】のアクセスとご利益
「災難を除き、波を乗り切った」土地ということで災難除・厄除・商売繁盛・工事安全等のご利益がメインと思われる波除稲荷神社ですが、神社といえばいろんな神様が鎮座していますのでそのほかにもご利益があります。
【アクセス】
波除神社
東京都中央区築地 6-20-37(築地場内市場すぐ側)
営団日比谷線「築地」駅 徒歩7分
都営大江戸線「築地市場」駅 徒歩5分
都営バス 「築地6丁目」 徒歩3分
【ご本社】
倉稲魂命(うがのみたまのみこと)・・・通称「波除さま」
災難除、厄除、商売繁盛、工事安全のご利益
ほか
獅子頭一対・・・嘉永元年(1848年)製作。青龍・白虎を押さえつける
青龍・白虎・・・波風を立たせる青龍・白虎も一応お飾りされています
【獅子殿】・・・厄除け・災難よけ
そなえてある「願い串」をお獅子の舌の上に収めると願い事が叶う
【おきつね様】
【蛤(はまぐり)石】・・・男女和合の象徴
【活魚塚】・・・築地組合が建立。魚を血抜きして〆るのでその業と感謝を記した慰霊塚。
【鮟鱇(あんこう)塚】・・・鮟鱇への慰霊
【海老塚】・・・てんぷら組合と海老の大丸が建立。てんぷらの具材たちへの供養塚
【すし塚】・・・鮨商環境衛生同業組合建立。魚の霊への慰霊塚。
【末社】
天照大神・・・日本の大御祖神
大国主命・・・大黒天(経営・開運)
少彦名命・・・恵比寿(医療・開運)
天日鷲命・・・お酉様
【玉子塚】・・・東京鶏卵加工業組合建立。寿司・料理屋で使用される玉子への供養塚
【弁財天社】
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)・・・通称弁済天。学芸の才能と財運。鎮座するお歯黒獅子の頭の中にご神像が収められています。
波除神社は人生の荒波、ピンチでもそれを乗り越えられる逆境に強くなる運が頂ける神社です。また弁才天の赤いお歯黒お獅子のインパクトが強くお参りして頭が良くなりそうな素敵な予感を感じました。
それにしても築地市場に関連する食材たちへの慰霊供養塚が沢山あるのが印象的でした。お魚や玉子やエビにも感謝の気持で頂くことを思い出す神社です。
【波除神社】ご朱印マニア泣かせ?季節限定に注意
波除神社のご朱印は基本のご朱印と季節限定や東京福めぐり専用ご朱印帳など数種類ありご朱印コレクターがコンプリートするにはなかなか難儀な神社なのです。
波除神社の御朱印(倉稲魂命「波除様」御朱印)・・・年間
東京福めぐりの御朱印・・・「福めぐり 御朱印帳」をお持ちの方のみ限定。都営浅草線沿線の開運神社が集結した新しい神社めぐりの御朱印。他、浅草神社・鳥越神社・福徳神社・烏森神社・高輪神社・戸越八幡神社・上神明天祖神社の八社を巡りコンプできたら完成。
波除神社七福神参り御朱印・・・本殿以外の小さな神社の七福神といわれる7柱の神様のご朱印。毎月七日にそれぞれ1体のみ御神像の御開帳、またその月に御開帳された神様の姿(絵)を入れた御朱印。全てコンプしたい場合は4月から始めるのがベストです。
新春御朱印・・・お正月限定(元旦~1月10日まで)ご朱印。こちらでは珍しく元旦でもご朱印が頂けます。
五節句人日ノ節句御朱印・・・1月7日の五節句「人日ノ節句(七草神事)」限定
節分祭追儺式御朱印・・・2月3日の「節分祭」限定
つきじ獅子祭御朱印・・・6月10日と、その日に近い金~日に行われる大祭「つきじ獅子祭」限定の御朱印
五節句七夕ノ節句御朱印・・・7月7日七夕限定
十五夜御朱印・・・十五夜の日当日(9月ですが、年によって日は異なります)
五節句重陽ノ節句御朱印・・・お初穂祭当日(10月ですが、年によって日は異なります)
酉ノ市御朱印・・・酉ノ市の日当日(11月ですが、年によって日は異なります)
と、以上13種類のご朱印を賜ることができます。これだけご朱印に力を入れる神社も珍しくもはや築地に勤めないと忙しい現代人にはムリなのではないか?と思ってしまいます。
でも荒波を乗り越えるにはこれくらいの試練に立ち向かわないとムリなのかもしれませんね。
築地に行った際は是非おまいりしてみましょう。