【おーい でてこーい/星新一】あらすじ・ネタバレ読書感想文の書き方・例文
こちらでは【星新一】の「おーい でてこーい」の
・「あらすじ・ネタバレ」
・読書感想文の書き方のコツ・ポイント
をご紹介いたします。
星新一というと、短編集をたくさん書く作家さんです。
読むのが簡単なので、読書する時間はないけど
自分の考えや意見がある人なら
読書感想文をピッタリの作品です。
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「おーい でてこーい」あらすじ・ネタバレ
「おーい でてこーい」読書感想文・書き方と例文
うんちく・読書感想文の書き方の“こたえ”
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「おーい でてこーい」あらすじ・ネタバレ
台風が去った後、
都会からあまり離れていない村のはずれにある山で、
直径1メートルくらいの深い穴が発見されました。
キツネの穴かと思い「おーい、でてこーい」
と若者が叫んだが何の反響もなかった。
石を落としても反響はない。
穴はどこまでも続いているらしく、
何を落としても底に着かない様子だった。
この穴をどうしたものかと村で話し合ったが
結局、利権屋が買い取った。
そして、その穴は官庁から原子炉のカス
外務省や防衛相からは機密書類
大学からは伝染病の実験動物の死体
都会からは引き取り手のない浮浪者の死体
婚約した女の子は古い日記
警察は押収したニセ札
犯罪者は証拠物件など
都会の汚物が次々と運ばれてきて、穴に捨てられた。
都会のヨゴレを捨て、海や空がいくらか澄んできた。
そして新しいビルが作られ出したころ
建設中のビルの工事作業員の休憩中
『おーい、でてこーい』
と頭の上でさけぶ声が聞こえた。
彼は気づかなかったが、石が一つ落ちていった。
【おーい でてこーい】
読みやすさ ★★★★☆ 読書時間10分
感想文の書きやすさ ★★★☆☆
「おーい でてこーい」は星新一短編集の中の一話です。
簡単に読むことができます。
これは世の中に都合のいいゴミ捨て場などない。
という、星新一なりの皮肉です。
「つぎつぎと生産する事ばかりに熱心で
後始末に頭を使うのは、だれもがいやがっていたのだ」
2020年の7月からはスーパーのレジ袋が
海のマイクロプラスチック問題対策として
有料化されることになりました。
実際に海に浮いているプラスチックごみは
漁関係の発泡スチロールやペットボトルや
ブラスチック容器が多いのに、ナゾ政策です。
こういうお話はゴミ処理に頭を使うのを
面倒くさがる国の人に聞かせたら良さそうですね。
『おーい でてこーい』読書感想文・書き方と例文
読書感想文・文字数
・小学校低学年の部(1、2年生)本文 800字以内
・小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
・小学校高学年の部(5、6年生)本文1,200字以内
・中学校の部 本文2,000字以内
・高等学校の部 本文2,000字以内
原稿用紙は1枚400文字です。
小学校3年生~6年生は3枚
中学生・高校生なら5枚になります。
感想文を起・承・転・結の4段落で書くとして
各段落を何文字ずつ書くか?割り振りしてみると
書きやすくなります。
・この本を選んだきっかけ
↓
・簡単なあらすじ
↓
・感想、疑問点など
(特に面白かったところ、感情が動いたところ)
↓
・自分の意見、似たような経験談
↓
・本を読んでの意見
(本を読んで学んだこと、自分の意見、今後の生活に生かしていく。など)
あらすじは簡単でもいいですが
・自分がどう感じたか?
・本を読んで何を感じ、今後にどう生かすか?
・自分の意見
は重要です。
また「似たような経験」の自己開示がある感想文は
なぜか評価が高いです。
—–感想文書き方ヒント—————————————
【感想、疑問点など】
・ゴミ問題を通しての因果応報
・ゴミ屋敷に住む人の気持
【似たような経験談】
・ゴミを片付けられない人は処理の仕方が分からない
【自分の意見】
・ゴミを通して社会が見える
「おーい でてこーい」読書感想文・例文
~冒頭(この物語を選んだ理由)~
この物語のタイトルからゴミ問題を
扱っている話だとは想像できませんでした。
深くて大きな穴になにかが住んでいると
思えるのはまだのどかなのかもしれません。
現代ではその穴の底から危険な物質が発生しないか?
など慎重に慎重を重ねる世の中だと思うので
「穴があるから捨ててしまおう」など
簡単に考えてこの物語ができたのは
それだけ当時の人が責任という言葉に
無頓着だった人もいたのだろうと思いました。
~あらすじ紹介~
この物語はある台風が過ぎた村に
底の見えない大きな穴ができます。
最初村人が「おーい でてこい」と
叫んでも石を投げても反応はなし。
その穴を利権屋が買い取り
政府や行政機関、結婚間際の女性や犯罪者まで
「彼らの都合の悪い危険なゴミを捨てる穴」
にしてしまいます。
海や空がきれいになり、都会に新しいビルが
立ち始めた頃、ビル建設の作業員は
頭の上から「おーい でてこい」という
声が聞きました。ですが小石も空から落ちてきたのは
気が付きませんでした。
~感想~
この物語はまるでドラえもんの
四次元ポケットのような不思議な異空間として
空でこの世界がつながっていたというお話です。
せっかくきれいになった都会の街に
これからみんなの都合の悪いゴミが
空からドンドン降ってくるという最悪の未来が
おとずれるだろうというお話です。
これは人類が真面目に考えなければならない
公害問題、大量消費社会、生態系の破滅
について星新一は問いかけているのです。
幸いなことに現代の日本は、国土が狭く
都会に人口が集中している割には
他国に比べずいぶん清潔でキレイな国です。
ゴミ収集車は週に何度が回収に来てくれます。
有料で出さなければいけない燃えないゴミも
ありますが、普通の日本人はそれはもう
当然の事としてお金を払って処分します。
ですからたまにゴミの日の曜日を守らずに
道路にごみが散乱している光景は大変目立ちます。
きっと星新一がこの物語を描いた時代あたりが
ゴミをめぐる問題で論争があり、今のような
几帳面にゴミを処分する形に至ったのかもしれません。
~疑問~
ところが、2020年7月からはスーパーのレジ袋が
海洋プラスチック問題の解消として
有料化される事となりました。
それに対して日本人は大きく文句を言う人はいませんが
内心「それって日本人の捨てたゴミじゃないよね」と
分かっていると思います。
なぜならば海に浮いているそれらのゴミは
漁で使用する道具だったり、ペットボトルだったり
外国の文字が書かれているモノも山ほどあり
スーパーのレジ袋有料化がどう環境保護に
役立つのか?ほぼ無意味だからです。
そもそも、世界中がプラスチック問題に
取り組まなければ解決しないのに…
レジ袋を矢面に上げるのは正直誰もが
首をかしげる問題ですが、1枚3円から5円の
レジ袋代を払いたくないと大騒ぎする
日本人もそうそういませんから
このまま、いつかまた似たような事が
生じるのでしょう。
そしてこの問題にも誰か得する
利権屋がからんでいるのでしょう。
そして日本に比べて外国がこのようなゴミ問題に
対策を撮らず、道を歩けばゴミが当然のように
落ちているのは「不潔な環境縫い無頓着」だからだ
そうです。
日本は平素ゴミがない状態が当たり前なので
道端が汚れていたらすごく目立ちます。
海外はゴミがある状態がフツウの国もあります。
この1点を取っても日本人の平均寿命が
なぜ長いのか理解できます。
~本を読んでの意見~
大量生産大量消費は国が発展するための条件です。
ですが消費したのなら、そのごみの処分を
考える必要を忘れてはいけません。
ごみの処分を考えると「ごみが増えるのが嫌」
「ゴミを捨てるのがメンドクサイ」となり
ミニマリストのようにモノを持ちたくないという
考え方の人も出てきます。
モノに囲まれた生活は気持ちを
にぎやかにするのと同時に思考のまとまりが
なくなります。
逆にモノが少ないほうが落ち着くという人は
考え方もクリアな気がします。
ゴミやモノの片付けにまつわる本や考え方は
たくさんありますが、生き方にも比例するのが
人とゴミとの在り方のようです。
星新一は何話かまとめた感想文でもOK!
「おーい でてこーい」だけでも感想文は書けますが
どうしても1話だけじゃ感想文が書けない場合は
星新一の本1冊の中から
「○○と○○が印象的でした、なぜなら」とか
「○○と○○の話に共通点または真逆だと感じたました」
などで感想文を書くのも面白いでしょう。
読書感想文の書き方は経験者から学ぶ!
読書感想文の書き方にも“正解”があります。
入賞作は審査員が気に入る読書感想文は
まじめで真剣に本のテーマを考えている
「とても正しい優等生な意見」が書かれています。
それを「読書したうえでの学習効果が感じられるか?」
と先生方は判断するからです。
自分なりの意見があっても反抗的だったり
「いいと思います」「すごいと思います」などの
単純な感想ではいい点数をつけてくれません。
何をいいと思うのか?
前年の課題図書の読書感想文全国コンクールの
入賞作品を参考にすると書き方のコツが身につきます。