二杯酢・三杯酢・甘酢・すし酢の違いと作り方・料理レシピ紹介
二杯酢・三杯酢・甘酢・すし酢
と、言われてすぐに作り方を思いつく人はお料理のベテランと言っても過言ではないでしょう。
料理の「さ・し・す・せ・そ」
さ=砂糖
し=しお
す=酢
せ=しょうゆ
そ=みそ
と味のしみ具合をよくする意味のある調味料の中でも酢を様々に使いこなせるのはかなりの料理上級者です。
二杯酢・三杯酢・甘酢・米酢はいずれも酢に調味料を混ぜ合わせた「合わせ酢」と呼ばれる混合調味料です。これらを知っていると、日頃余り食べないお料理にも興味や関心がわいてレパートリーが増えるのも間違いありません。
こちらでは
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【二杯酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
【三杯酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
【甘 酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
【すし酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
うんちく「米酢」と「穀物酢」どちらが合わせ酢向き?
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【二杯酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
二杯酢(にはいず)
酢と醤油を合わせた混合調味料
名前の由来~酢と醤油を盃を用いて一杯ずつ同量で混合していたことから「二杯酢」の呼称がついた。
現在は減塩の推進もあるのでだしを加える「加減酢」として少々レシピも変わってきています
かつおだし・・・大さじ3
酢・・・・・・・大さじ1と1/2
しょうゆ・・・・大さじ1
塩・・・・・・・少々
加減酢(減塩二杯酢)しょうゆ:酢:だし=1:1:7
〔作り方〕
鍋にすべての材料を合わせ、ひと煮立ちさせてさませば完成
〔二杯酢に合う料理・レシピ〕
二杯酢は甘みが少ない分、魚貝によく合います。
醤油と合わさったやわらかい酸味は欲しいけど、甘みを加えずサッパリいただく料理の時は二杯酢になります。
■二杯酢(加減酢)のメニュー
・ワカメやキュウリとイカ、タコなどの魚介類を合わせた酢の物
・ところてん
・めかぶ酢
・たこ焼き
・湯豆腐
・豚しゃぶ
・ナマコ酢
・水餃子
混合の割合に関係なく単に酢と醤油を合わせたものを「酢醤油(すじょうゆ)」と呼ぶこともあります。
【三杯酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
三杯酢(さんはいず)
酢と醤油、みりんを合わせた混合調味料
名前の由来~本来は酢、醤油、みりんを同量混合していたことから「三杯酢」の呼称がついた。
また減塩推進もあるので三杯酢にだしを加えた「土佐酢」を三杯酢として使用する場合もあります。
三杯酢
酢・・・・・・・大さじ1と1/2
砂糖orみりん・・大さじ1/2
しょうゆ・・・・大さじ1
塩・・・・・・・少々
土佐酢にするなら しょうゆ:酢:砂糖(みりん):だし=1:2:1:3
〔作り方〕
鍋にすべての材料を合わせ、ひと煮立ちさせてさませば完成
〔三杯酢に合う料理・レシピ〕
三杯酢は二杯酢に甘みを加えたもので野菜や魚貝のものに最適です。
さらにだしを加えた土佐酢は三杯酢より更に酢の味やクセが弱く、また出汁のうまみが加わるため、淡白な魚介類などの和え物に用いられる。
酢の物やサラダ以外に、南蛮漬けや炒め物、福神漬の調味液、ところてんのタレなどにも用いられ、子供でも食べられるので二杯酢より用途が多いのが三杯酢です。甘さには好みがあるので味見をしながら調整するのがおいしくできるコツです。
■三杯酢(土佐酢)のメニュー
・かに
・マリネ
・南蛮漬け
・酢めし
・もずく酢
・なま酢
・松前漬け
・切り干し大根
【甘 酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
甘酢(あまず)
酢と砂糖のみを同量程度合わせて塩を合わせた混合調味料。
甘酢は、お酢・砂糖・塩またはしょうゆを少量合わせて作り、三杯酢より砂糖の量を多くしたもので「漬け物」に使用する事も多い。一般的な酢の「穀物酢」は原料が穀物で、さっぱりとした味わいとさわやかさで最も使いやすい酢。炒め物や煮物など油のある料理とも相性が良いので甘酢には最適です。
名前の由来~三杯酢よりは甘めに作られる甘い酢
野菜や魚介類を甘酢に漬けたものは「甘酢漬け」と呼ばれる。甘酢に水で溶いた片栗粉を加えて加熱し、とろみをつけたものは甘酢あんと呼ばれ、中華料理に用いられる。中華料理に用いられる場合には、トマトケチャップが加えられる事もある。
酢の酸味よりも甘みの方が強いマイルドな酢の味となります。
甘酢
穀物酢・・・1/2カップ
水・・・1/2カップ
砂糖・・大さじ2
赤唐辛子・・1本
塩・・・・・・・少々
〔作り方〕
鍋にすべての材料を合わせ、ひと煮立ちさせてさませば完成
〔甘酢に合う料理・レシピ〕
南蛮漬け – 唐辛子やネギなどの香辛料で香りづけした「南蛮酢」という甘酢を用いる。
らっきょう漬け
千枚漬け
酢豚
天津飯
肉だんごの甘酢あんかけ
酢の物(甘酢しょうが、らっきょう、みょうが、なます)など
【すし酢】作り方・どんな料理レシピに使うの?
すし酢
お酢、砂糖、塩などを合わせた合わせ酢のこと。お酢や砂糖には寿司飯がかたくなるのを防ぐ効果があります。お寿司に使う酢ですので、お米からできている「米酢」を使うのが最適です。
名前の由来~その名の通りすし飯を作る時に使う酢。握りずしや手巻き寿司は魚の味を活かすため、砂糖は控えめに。ちらし寿司やいなり寿司にはやや甘味をきかせ、材料によっては塩も加減すると美味しくいただけます。
すし酢
すし酢配合(※米2合に対する割合)
米酢…大さじ4と1/2
砂糖…大さじ3
塩…小さじ1と1/2
握り寿司・手巻き寿司のすし酢配合
米酢・・・大さじ4と1/2
砂糖・・・・大さじ2
塩・・・・・小さじ1と1/2
昆布適量→お米を炊く時に使用
〔作り方〕
※水に30分浸けておいてから水を切って定量の水と昆布を入れ少し固めにご飯を炊く。
調味料(マルカン酢本造り純米酢きぶき ・砂糖・塩)を混ぜ、すし酢を作る。
ちらし寿司・いなりずしのすし酢配合
米酢・・・大さじ4と1/2
砂糖・・大さじ3
塩・・・小さじ1と1/2
※すし酢の甘さは味見をしながら調整しましょう
酢には様々な種類がありますが、一般的なのが「米酢」と「穀物酢」です。
原材料も特徴も違うので、作る料理も自ずと変わってきます。
米酢~原料がお米
香りが強いのが特徴。加熱する香りが消えてしまうので、酢の物や南蛮漬けなど加熱をしない料理に最適。価格は穀物酢よりお高めなので最後まで酢の香りと味も楽しむ料理におすすめ。
穀物酢~小麦や酒かす、コーンなどをブレンドした穀物
香りがあまりないので、加熱による影響はほとんどなく加熱する料理、酢豚やサンラータンなどに向いています。また穀物酢は米酢に比べて値段が安いので、経済的な面でも大量に酢を使用するときなどは穀物酢が最適とも言えます。
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