【ボッコちゃん/星新一】あらすじ・ネタバレ読書感想文の書き方・例文

ボッコちゃん 全文朗読(6分半)

こちらでは【星新一】の「ボッコちゃん」の
・「あらすじ・ネタバレ」
・読書感想文の書き方のコツ・ポイント
をご紹介いたします。

星新一というと、短編集をたくさん書く作家さんです。
読むのが簡単なので、読書する時間はないけど
自分の考えや意見がある人なら
読書感想文をピッタリの作品です。

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「ボッコちゃん」あらすじ・ネタバレ
「ボッコちゃん」読書感想文・書き方と例文 
うんちく・読書感想文の書き方の“こたえ”

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「ボッコちゃん」あらすじ・ネタバレ


あるバーのマスターが、趣味で
ツンとした美人のロボットを作った。
肌ざわりも本物そっくりだが頭は空っぽ
簡単な受け答えと、酒を飲む動作しか出来なかった。

しかし、男というの馬鹿なので、
外見が美人で答えのそっけない「ボッコちゃん」
目当てに大勢の男性客が集まった。

それでも客の口説きに答えられない時は
信号がマスタ―に伝わり飛んで行った。
そしてボッコちゃんが飲んだ酒は足の菅から
回収してまた客に飲ませた。

客の中で一人の青年はボッコちゃんに入れあげ
支払いにも息詰まった。
最後に支払いにバーに来た青年は別れのしるしに
ボッコちゃんにたくさん飲ませながら口説いても
オウム返しされるだけ。
「殺してやろうか」
「殺してちょうだい」
青年は薬の包み紙をグラスに入れ、ボッコちゃんは飲んだ。
マスターに支払いをした青年は帰って行き
ボッコちゃんから回収した酒を「おごりです」と
店にいる客たちとマスターも一緒に乗んだ。

その夜、バーは遅くまで灯がついていた。
誰も帰らないけど、人声だけは絶えていた。

【ボッコちゃん】

読みやすさ ★★★★☆ 読書時間10分
感想文の書きやすさ ★★☆☆☆

「ボッコちゃん」は星新一短編集の中の一話です。
簡単に読むことができます。

星新一の作品の中で最も有名な作品と言えます。

作者は、読者に、何を考えてもらいたいのでしょう?
この作品からはそれを想定して感想文を書くのが
ポイントです。

考察動画

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『ボッコちゃん』読書感想文・書き方と例文

読書感想文・文字数
・小学校低学年の部(1、2年生)本文 800字以内
・小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
・小学校高学年の部(5、6年生)本文1,200字以内
・中学校の部 本文2,000字以内
・高等学校の部 本文2,000字以内

原稿用紙は1枚400文字です。
小学校3年生~6年生は3枚
中学生・高校生なら5枚になります。

感想文を起・承・転・結の4段落で書くとして
各段落を何文字ずつ書くか?割り振りしてみると
書きやすくなります。

 読書感想文の書き方

    ・この本を選んだきっかけ
     ↓
    ・簡単なあらすじ
     ↓
    ・感想、疑問点など
    (特に面白かったところ、感情が動いたところ)
     ↓
    ・自分の意見、似たような経験談
     ↓
    ・本を読んでの意見
    (本を読んで学んだこと、自分の意見、今後の生活に生かしていく。など)

あらすじは簡単でもいいですが
・自分がどう感じたか?
・本を読んで何を感じ、今後にどう生かすか?
・自分の意見
は重要です。
また「似たような経験」の自己開示がある感想文は
なぜか評価が高いです。

—–感想文書き方ヒント—————————————
【感想、疑問点など】
・「ボッコちゃん」は何を言いたいのかの判断が難しく
想像の幅が広がります。
・恋心は盲目とはよく行ったものだと思った
・ボッコちゃんよりもマスターの行動や考えがナゾ

【似たような経験談】
・ボッコちゃんは「聞き上手」とされる実際の人間関係と同じ
・男性が喜ぶ「さしすせそ」や女性が喜ぶ「かきくけこ」など
使っている人がいるらしい

【自分の意見】
・マスターは常にボッコちゃんと客の会話に聞き耳を立てていたハズ
 薬を入れられたのを知っていたのでは?
・警察は犯人をマスターにするのか?青年だと突き止めるのか?
・マスターのような欲の深い人間の悲劇
・マスターが考えたイイ女像がボッコちゃんだとしたら残酷だ

「ボッコちゃん」読書感想文・例文1991文字


~冒頭(この物語を選んだ理由)~
星新一の「ボッコちゃん」は大変有名な
作品です。
ですがこの物語が何を言いたいのかわからず
最初はボッコちゃんで商売していたズルいマスターの
自業自得の物語なのかな?と思いました。
ですが、深読みしてみると考えてみる
テーマが2つあるように思いました。
ひとつは
つれないロボットに本気で恋する青年の
「男ってバカだな」という感想と失恋男の脅威。
もうひとつは
マスターはボッコちゃんが毒を飲んだのを
知っていたのかどうか?です。
ボッコちゃんという名前のインパクトと
そのボッコちゃんに失恋して自暴自棄になる
青年に気を取られていましたが、実はマスターこそ
一番悪い人間じゃないか?と気づいた次第です。

~あらすじ紹介~
「ボッコちゃん」はあるバーのマスターが
趣味で作った完成度の高いロボットです。
軽く受け答えもできるのが「つれない美人」として
逆に人気を呼び、お酒も飲めるので
マスターはボッコちゃんが飲んだお酒は
再利用してまた客に出します。
一人の青年がボッコちゃんに入れあげて
飲み代も払えなくなったので、最後に
店を訪れた日にボッコちゃんに毒を飲ませます。
マスターは青年が帰った後ボッコちゃんから
お酒を回収して、客と一緒に飲みました。
店は静かになりました。

~感想~
この作品に出てくる男たちは
みんなバカだなと純粋に思います。
ボッコちゃんに本気で恋する男たちは
寂しい人たちなのか?と思いました。
美人のボッコちゃんのつれない態度を
客たちは勝手に「ベタベタお世辞を言わない」
「飲んでも乱れない」と良く受け止めてしまう。
これが美人じゃなければ「愛想のない子」「ザル」と
されるはずです。

ボッコちゃんは、話を黙って聞いてくれて
否定をせずしっかり相づちをしてくれます。
オウム返ししかしないのに「聞き上手」とされるのは
それだけ自分の気持ちを吐露したい
受け入れてもらいたい人が多いからでしょう。
この青年は人よりも誰かの依存度が高くて
家の金を持ち出すほどのめり込んだ
のですから、彼の中でボッコちゃんへの
妄想はつのり殺意にまで転じた
はた迷惑な青年という事だとおもいます。

自分はこの物語は「勘違いに注意」と
言いたいのかな?と思いました。
相手がロボットじゃなくても恋愛で
勘違いしての事件は現実でもあります。

青年よりも不可解なのがマスターです。
マスターは客にボッコちゃんを
「ロボットですよ」とは紹介して
いないのは故意的です。
趣味で作った割には、ボッコちゃんがいれば
女の子の人件費をかけずに飲んだ酒をも
再度客に提供し、営業利益を上げることができます。

でも頭は空っぽなので都合の悪い質問を
された時の助け舟を出すために
常にボッコちゃんと客の会話に
聞き耳を立てていたハズ。
毒を盛られたとは気が付かなかったのでしょうか?

~疑問~
マスターにとってボッコちゃんと青年の
最後のやり取りはまずいモノなのかもしれません。
青年が入れた薬は“毒”という確かな証拠はないものの
青年の目の前で
“人間であるはずのボッコちゃん”は
あの酒を飲んだのです。
「ボッコちゃんが死んだ」ニュースが
流れなければ青年はおかしいと
店に様子を見に来るかもしれません。

「ボッコちゃんを使った商売が今後出来ない」
ボッコちゃんの正体がロボットだとバレると
客への評判や酒を再利用していた事も
バレる可能性があります。
大した罪にあたらないとしても
もう商売は無理でしょう。

そこでマスターが考えたとしたら
・ボッコちゃん目当ての客も巻き添えにして集団自殺
・青年が入れた薬が毒かどうか確認するために客に飲ませ
本当に毒だったので自分も少しだけ飲んで自殺した。

マスターが将来を悲観して
そのような行為に走ったのなら悲劇です。
が、そもそも他の客がボッコちゃんと青年の
やり取りに気が付かなったのなら
ボッコちゃんを「辞めました」などとして
見た目を作りかえるなど
やり方はいくらでもあったように思います。

推理を張り巡らせると青年よりマスターの
心理の方がずっと難解に思えます。
警察は集団自殺が発生したこの事件の犯人を
マスター、青年どちらにするのかナゾです。

~本を読んでの意見~
恋する経験は人間の成長過程で通過しなければ
ならないものでしょうが、傍から見ると
舞い上がっていて危険な状態と言えるかも
しれません。
ですが恋愛経験を通して人との付き合い方を
学ぶのですから大事な経験です。

その恋心をからかったり、邪険に扱うというのは
自己中心的になっている人にとって
許しがたいものだから、このボッコちゃんの物語も
成立するのかもしれません。

ラストはマスターの強欲さが招いた悲劇と読むか?
破滅していった男たちの悲劇と読むかは
想像にお任せなのかもしれません。
ただ、全員死んでしまった静かなバーで
ボッコちゃんだけがいつもどおり
キレイな顔でツンとすまして話しかけられる女
というのをマスターがヨシとしたのは
男がそういう女に惹かれると知っていたからでしょう。
マスターは残酷だし、男たちはバカだなと
あたらめて思いました。

 星新一は何話かまとめた感想文でもOK!

「ボッコちゃん」だけでも感想文は書けますが
どうしても1話だけじゃ感想文が書けない場合は
星新一の本1冊の中から
「○○と○○が印象的でした、なぜなら」とか
「○○と○○の話に共通点または真逆だと感じたました」
などで感想文を書くのも面白いでしょう。


読書感想文の書き方は経験者から学ぶ!

読書感想文の書き方にも“正解”があります。

入賞作は審査員が気に入る読書感想文は
まじめで真剣に本のテーマを考えている
「とても正しい優等生な意見」が書かれています。

それを「読書したうえでの学習効果が感じられるか?」
と先生方は判断するからです。

自分なりの意見があっても反抗的だったり
「いいと思います」「すごいと思います」などの
単純な感想ではいい点数をつけてくれません。

何をいいと思うのか?
前年の課題図書の読書感想文全国コンクールの
入賞作品を参考にすると書き方のコツが身につきます。

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