【かぼちゃの馬車/星新一】あらすじ・ネタバレ読書感想文の書き方・例文

 

こちらでは【星新一】の「かぼちゃの馬車」の
・「あらすじ・ネタバレ」
・読書感想文の書き方のコツ・ポイント
をご紹介いたします。

星新一というと、短編集をたくさん書く作家さんです。
読むのが簡単なので、読書する時間はないけど
自分の考えや意見がある人なら
読書感想文をピッタリの作品です。

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「かぼちゃの馬車」あらすじ・ネタバレ
「かぼちゃの馬車」読書感想文・書き方と例文 
うんちく・読書感想文の書き方の“こたえ”

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「かぼちゃの馬車」あらすじ・ネタバレ

都会でひとりで暮している若い女のもとに
ダイレクト・メールが来た。
『あなたはお美しい方でしょうが、ある期間だけ、もっと美しくなってみたいとお思いになりませんか。ご満足いただけなかった場合は、代金をお返しいたします…』
はれぼったいまぶたに、にごった目
美しくない事を自覚し、地味な仕事につき
ボーイフレンドも友達もなく孤独だった。

ばかげた広告と思いながらも
『だめだとしても、もともとなんだわ』と結論し
そこへ行ってみることにした。

その〈美的変化サービス〉の医師は
「整形とはちがう特殊な方法を研究開発し
注射だけで一定期間はキレイになれる」
という。
女は手軽すぎるのでは?と思ったが
施術を受け終わると医者は
「問題は効果のほうです…今。自分の醜さに
耐えられないような気分お持ちでしょうか?」
と問われると女もそんな気がしなかった。

帰りのエレベーターで一緒になった青年から
「あなたはキレイで見とれてしまった」
と声をかけられた。
女は電流に触れた衝撃のように「私は美しいんだわ」と
新しい人生観がひろがった。
その青年は医師と契約している治療後の患者に
“言葉をささやく”自己暗示の治療の仕上げの者だった。

女は実際に美しくなってはいない。
だが鏡を見てうっとりし、自信がめばえ育ち
たしかに変わった。
すれ違う男たちに電車で押されたり、
目をそむけられても、同性のあざけるような視線や
のんびり信号を渡る女に警官が注意してもすべてが
「わたしが美しいから」みんなそんな態度を取るのね
と思い込み、美しい女のように立ち振る舞い
さわやかに生き生きと毎日を過ごした。

不思議な変化が女におこり
内面が外面ににじみ出て現実に女は
顔もスタイルも誰が見ても美しくなった。
しかし、期限が訪れてきた。
「もしかしたら、あたしは思うほど美しくないのでは?」
注射の作用は永久的でなく、薬による
ムリな高揚で、もう注射しても復活しない。

本当に美しくなった女に会社は
受付への人事異動をしても、男に誘われても
同性に元気づけれても、無神経で残酷
からかっている、憐れんでいると
すべてを卑下した。
みんなから美しくないという理由で
いじめられると、部屋に閉じこもり泣いた。
次の日、女の眼はにごり、まぶたが
いくらかはれぼったくなった。

【かぼちゃの馬車】

読みやすさ ★★★★☆ 読書時間10分
感想文の書きやすさ ★★★★★

「かぼちゃの馬車」は星新一短編集の中の一話です。
簡単に読むことができます。

美へのコンプレックスについて、実にわかりやすく
的確な答えをくれているような小説です。

メイクや整形に興味のある人なら
一度読んでおくことをお勧めしたい
読書感想文も書きやすい作品です。

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『かぼちゃの馬車』読書感想文・書き方と例文

読書感想文・文字数
・小学校低学年の部(1、2年生)本文 800字以内
・小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
・小学校高学年の部(5、6年生)本文1,200字以内
・中学校の部 本文2,000字以内
・高等学校の部 本文2,000字以内

原稿用紙は1枚400文字です。
小学校3年生~6年生は3枚
中学生・高校生なら5枚になります。

感想文を起・承・転・結の4段落で書くとして
各段落を何文字ずつ書くか?割り振りしてみると
書きやすくなります。

 読書感想文の書き方

    ・この本を選んだきっかけ
     ↓
    ・簡単なあらすじ
     ↓
    ・感想、疑問点など
    (特に面白かったところ、感情が動いたところ)
     ↓
    ・自分の意見、似たような経験談
     ↓
    ・本を読んでの意見
    (本を読んで学んだこと、自分の意見、今後の生活に生かしていく。など)

あらすじは簡単でもいいですが
・自分がどう感じたか?
・本を読んで何を感じ、今後にどう生かすか?
・自分の意見
は重要です。
また「似たような経験」の自己開示がある感想文は
なぜか評価が高いです。

—–感想文書き方ヒント—————————————


「かぼちゃの馬車」のパクリ?と言えそうな同じ設定の映画「アイ・フィール・プリティ!」 

【感想、疑問点など】
・自分だったらその注射を打つか?
・容姿は心の問題で美しくなるのか?
・美しくなるだけが目的だとむなしい

【似たような経験談】
・自身のなさは自己防衛

【自分の意見】
・ときめきは人を生き生きとさせる
・自分の機嫌の治し方

「かぼちゃの馬車」読書感想文・例文2127文字

~冒頭(この物語を選んだ理由)~
美醜での悩みは大抵の人にあると思います。
他人から見たら悩みに値しないコンプレックスも
本人にとっては人生を左右するほど苦しい思いを
していることもあります。
しかも美醜によって、チャンスや出会いの数も
変わってくるのですから
国によっては整形して
就職活動するのもうなずけます。
ですが気持ひとつで醜女から美女に
変わるという事は本当にあるのでしょうか?

~あらすじ紹介~
ある醜い女が自信なく孤独に生きていた。
そこへ「美しくなれる」との宣伝文句のDMを
見て言った病院で注射一本で
効果があるといわれためしてみた。
するとすぐに「私は美しい」と自信を持ち
美女のように振る舞い続けると
内面が外面に影響したのか?
本当に美女になった。
だが効果はそこまでで、男から誘われても
美人扱いされても
「みんな自分を美しくないからからかってイジメている」
と受け止め泣いた。
翌朝、女はすこしブスになり始めていた。

~感想~
医者が打った注射は
「自分を美しいと思いこむ」
自己暗示の注射です。
期限もあるし、薬が切れて打ち直しても
効果を得ることができない代物です。
最初は「メスを入れずにキレイになれるなら
自分も打ちたいカモ」と思いました。
ですが最後まで物語を読んでやる気が失せたのは
医者が効能の説明もなく
「美女になったような気持になり
しだいに内面が容姿に影響を与えます」と
本当の効能を言ってくれなかったので
効果が切れた頃、ネガティブな性格と見た目
に戻ってしまったのでは
意味がない行為と思ったからです。
確かにこの女は
「一時的でもいいから美人になりたい」と
永遠の美を求めませんでした。
女が医者のあいまいな説明でも
注射を受けてしまったのは
孤独な日常の現状打破を望んだからでしょう。
それは方法はさておき、ある意味
勇気のある1歩なのかもしれません。
ですが同時にリスク対策をしなかったのは
それだけ追い詰められていたという事かも
と思いました。

~疑問~
思い切って打った注射で勘違いしながらも
一時は本当の美女になった女は
美人になって何が欲しかったのでしょう?
キャリアアップし男性にも求婚され
同性にも気軽に声をかけられ
孤独でつまらない日常から脱していたハズなのに
薬が切れると打って変わって疑心暗鬼となり
「みんなブスの私をからかってイジメる」と
世間を恐れ、ひがみぽく弱者であるかのように
振る舞い、ブスに戻りそうになっています。

自分は自信のなく消極的な人は“ブス”の仮面で
自己防衛する防備型の壁の厚い人だと思います
「弱者である」と主張して権利を獲得しようと
する人も多いのですが、それらもこの女のように
「考えすぎなんじゃない?」と思いました。

真逆の自信過剰で積極的な“美人”の仮面は
相手を取り込む吸収攻撃型の美人という武器を
持つ人だと思いました。
一時期「イイネ」をもらうために
ひたすら「バエる写真」を投稿したり
それを仕事にする人もいましたが
その流行りも終わりました。
それらの攻撃的な自己顕示欲を
振りかざしていた人も年を取ります。
表面上の美しさを武器と信じられるのは
若くて本物の自信のまだない時代を生きる人の
特徴なのだなと思いました。

もちろん、どうせなら美人で
まわりからチヤホヤされて
明るく楽しい人生には華を感じ
イキイキ生きていると思います。
ただ不思議なことに
「昔は美人だった」という
熟女と言われる女性がみな
完璧に幸福になれたか?
と聞かれると、必ずしも
YESでもない気もします。
もちろん出会いも人生経験も多いのですが
誘惑されたり利用されたり
もっとキレイな女性がいたら
捨てられたり、など波乱万丈である人も
なからずいます。

逆にブスだとどうなのか?
行動や出会いがなければひたすらの孤独ですが
人間によるヒドイ傷つけられ方からは
自分を守る事は出来ます。
ですが自己防衛だけで殻に閉じこもっていると
良し悪しは問えないモノの
今やスタンダートになってきた
人間とのふれあいを持たずに人生を終える
孤独死というのもありえるでしょう。

この物語の女も、美人になるだけが目的で
その先の事は何も考えてなかったので
チャンスを棒に振ったと
言えるのかもしれません。

薬の効き目が終わっても
自分の心根次第で美しさを
維持できると気が付くことができれば
人生が変わっていたでしょう。
もちろん、注射を受けるかどうかに関わらず
人生は明るく、前向きに自分を律するのも
努力が必要ということです。

~本を読んでの意見~
女は薬で何もかも勘違いし
常にウキウキして
その陽気な気持が瞳を輝かせ
美しくなれたのでしょう。
もちろん世の中には浮かれた性格の人を
嫌煙する人がいますから、密かに避けられる
可能性もあります。
ですが、暗くてブス時代の女は
安全地帯である家にいても
特に何かに喜びは見出していませんでした。

赤ちゃんがクズった時
親は一生懸命機嫌がよくなるよう
抱っこしたり、揺らしたり
ミルクをあげたりなど
なにかしらの方法を試してくれます。
大人になったら日常でストレスがたまるのは
よくある事なのですから
自分で自分の機嫌の取り方を
知っておくのが大切だと思います。
今日のツラさは今日のうちに、解決しておく。
自分が楽に生きれる方法として
見た目の美しさの武器が使えるのは
一時的なモノで、逆にそれがリスクを
引き寄せる可能性もありそうです。
どんな人生であっても、自分自身を
機嫌よく楽しませる能力があることが
生き抜く力のような気がします。

 星新一は何話かまとめた感想文でもOK!

「かぼちゃの馬車」だけでも感想文は書けますが
どうしても1話だけじゃ感想文が書けない場合は
星新一の本1冊の中から
「○○と○○が印象的でした、なぜなら」とか
「○○と○○の話に共通点または真逆だと感じたました」
などで感想文を書くのも面白いでしょう。


読書感想文の書き方は経験者から学ぶ!

読書感想文の書き方にも“正解”があります。

入賞作は審査員が気に入る読書感想文は
まじめで真剣に本のテーマを考えている
「とても正しい優等生な意見」が書かれています。

それを「読書したうえでの学習効果が感じられるか?」
と先生方は判断するからです。

自分なりの意見があっても反抗的だったり
「いいと思います」「すごいと思います」などの
単純な感想ではいい点数をつけてくれません。

何をいいと思うのか?
前年の課題図書の読書感想文全国コンクールの
入賞作品を参考にすると書き方のコツが身につきます。

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