【NHKドラマ悦ちゃん】あらすじ・ネタバレ/原作との違い
NHK土曜時代ドラマ【悦ちゃん】が7月15日18時5分~土曜スタートします。
この時間帯のドラマはちょうど夕食を囲む時間ですので、家族で観ることも多いでしょう。
キャストは若者に人気のアイドルは出ていないので脚本に力を入れることでしょうが、原作が1936年と戦前の作品ですのでドラマは原作をリメイクし、21世紀版として大胆にアレンジしつつ、昭和モタニズムあふれるオシャレドラマにするようです。
こちらでは原作のあらすじ(ネタバレ)がどのような作品かご紹介します。
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【悦ちゃん】原作あらすじ(ネタバレ)感想
【悦ちゃん】ドラマあらすじと原作の違い
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をご紹介します
【悦ちゃん】原作あらすじ(ネタバレ)感想
放送時間:毎週土曜日18時5分~18時43分
放送局:NHK総合
放送開始日:2017年7月15日(土)スタート<連続8回>
脚本:櫻井剛…「マルモのおきて」
演出:大原拓…「軍師官兵衛」
プロデューサー:家富未央…「真田丸」など
制作統括:落合将…「とと姉ちゃん」など
昭和時代に一世を風靡した大衆小説家。「悦ちゃん」は映画化1回、ドラマ化3回の名作です。
「悦ちゃん」は1936年(昭和11年)7月~1937年(昭和12年)1月まで報知新聞で連載された作品です。本書には”今日の人権感覚に照らして差別的ととられかねない箇所がありますが、作者が差別の助長を意図したのではなく、故人であること、執筆同時の時代背景を考え、該当箇所の削除や書き換えは行わず、原作のままとしました”とあります。
原作の【悦ちゃん】は悦ちゃんが父親にネグレクトされ、しかもストーカー前科一班になるくだりもあるお話なので、当然NHKでは原作そのままドラマ化には絶対できない作品なのです。
【悦ちゃん】原作あらすじ(ネタバレ)
悦ちゃんは10歳で父・柳碌太郎(碌〈ロク〉さん)との父子家庭。
お母さんは悦ちゃんが8歳の時、肺炎で亡くなり3周忌を向かえたばかりだが、元気でませてて口も悪いし、しっかりしている歌の上手い子。
碌さんに姉の旦那の会社の利権がらみから見合い話を持ちかけられ、美人でブルジョア日下部カオルと見合いする事に。しかも持参金5万(現在の価値で約8,800万)を用意するとも言われた。スイートレコードの歌謡曲作詞家の碌さんの中野の家賃は28円(約49000円~)のうだつの上がらなさ。なんとなくその気になった頃、夏休みに姉の旦那(会社社長)の別荘に避暑に行くことに。
避暑地に行く前に悦ちゃんの水着を買いに行ったデパートでとても感じのよい池辺鏡子に接客してもらって悦ちゃんと仲良しになり、悦ちゃんはお手紙を書いたりするようになる。
その後、避暑地ではカオルとのお見合いを姉に仕組まれ、カオルからは「(碌さん)ゲスな作詞家はやめて詩人になって」と言われる。詩を書きたいと思わないので迷うものの、美人で博学すぎるカオルとズルズル付き合うことに。
悦ちゃんは避暑地でいとこが病床で親に甘やかされているのを見て「ママが欲しい」と強く思うようになりカオルに一瞬期待する。
夏休み前に悦ちゃんを気にしている担任の村岡政子から学習指導をうけたのもあり、カオルがはりきって厳しく勉強を教えたり、碌さんを独占し結婚後は悦ちゃんを寄宿舎に入れると話しているのを聞き大嫌いになる。
だがスイートレコードの人は悦ちゃんの歌声が「デイトリッヒの子供時代」みたいな良い声と言われ歌を習いに行かせる。
池辺鏡子は地味な美人。職人久蔵の娘でできすぎた継母とはお互い気遣いの居心地の悪い生活。そんな鏡子をスイートレコード専属作曲家、細野夢月がつきまといどうしてもイヤなのでとっさに記憶に残っていた「碌さんと婚約している」とウソの言い逃れをしてしまう。細野夢月は碌さんがカオルと付き合っていることを知っているので腹いせにデパートに「鏡子が不貞行為をしてる」類の投書をしデパートにいられなくなる。鏡子の父、久蔵は悦ちゃんからの手紙を不貞相手の男からと勘違いして勝手に破り捨てる。そして米屋の次男の好青年とされる次作と無理矢理見合い結婚の段取りを組まれてしまう。どうしても細野同様嫌なオトコに見える鏡子。
碌さんは仕事もしないで美しいカオルに夢中。悦ちゃんのことは婆や(ウメ)に任せきりにすることが多くなり、生活費もなくなっていく。ある日2人で行ったコンサートで偶然、細野と会いカオルと細野は意気投合。年末に2人は結納する予定だったのに「デパガ(鏡子)とも付き合っているから婚約破棄」と細野に心移りしたカオルから別れを切り出されてしまう。
猛烈に腹が立った碌さんは京都に旅行に行った2人を追いかけることに。
生活費も残さず飛び出し、悦ちゃんは鏡子に助けを求めにデパートへ。そこへ偶然結婚退職の手続きをしに来た鏡子と会う事ができ自宅に送ってきたが、ツケの取立てが次々やってきて鏡子の退職金はほとんどなくなる。婆や(ウメ)も愛想つかして逃げてしまい、鏡子も結婚したくなくて家出してきたので悦ちゃんと夜逃げのように引っ越してしまう。
親子のように仲の良い2人だが失業中の鏡子は仕事を探すがみつからず、悦ちゃんのアイデアで駅前で悦ちゃん自身が新聞を売って生活する。貧困な子供は教会のクリスマス会に参加する事ができるので、そこで碌さんの作った「パパママソング」を歌ったのを聞いていた碌さんの元仕事仲間が悦ちゃんを見つけ「専属歌手」に誘われ青山に引越し生活も豊かになる。
1ヵ月後、カオルと細野の元で暴れて拘留されていた碌さんはやっと東京に帰るも閲ちゃんは行方不明。鏡子を探していた久蔵と意気投合し一緒に飲むと実は悦ちゃんと鏡子の親同士だったとモメる。久蔵は鏡子の見合い相手次郎に隠し子がいたことがわかり反省し、共感しあった2人。碌さんは久蔵の家の居候になる。
その頃カオルと細野は結婚し「たぶん細野とは(女グセ悪い)続かないだろう」と噂されつつ、悦ちゃんにはCMキャラの話やラジオ出演も決まり「パパママソング」を歌うことに。だが歌詞に倫理的問題があるので本番では歌詞を変えるように支持される。
3ヵ月後、悦ちゃんと鏡子が見つからないので碌さんは作詞家の道もあきらめ九州の保険会社に就職することに。行きのタクシーの中でラジオから「パパママソング」を「どこにいるの碌さん」と歌ったことでやっと3人はめぐり合うことができた。
そして3人はそのまま九州に行き、一緒に暮らす事になりました。
【感想】
作品が日中戦争の前年という時代背景からか?登場人物のそれぞれがかなり利己的で「情」愛情・同情・私情など当時の人は後先考えず感情に突き動かされる傾向があったのか?ネグレイトもストーカーも笑って許されたおおらか過ぎる時代の作品です。
悦ちゃんの父・碌さんがロクでもないのになぜか美人に縁があり、原作ではカオルに振られたものの、悦ちゃんを愛しく思う鏡子とゴールインします。
妻が亡くなってまだ3周忌(丸2年)しか経ていないのに見合い話に浮かれたあげく、悦ちゃんの育児放棄し、日頃言いたい事もはっきり言えない性格のわりに最終的にカオルのストーカーをするのですから始末に終えません。
一方、鏡子も継母藤子との表面上の円満に窮屈さを感じながら、悦ちゃんかわいさにロクデナシ碌さんと家族として暮らし、自分も同じ轍を踏みそうな継母人生を選びます。続編があるのなら鏡子と悦っちゃんはお互い気遣いし疲れることは間違いないでしょう。
カオルと細野は財力と感性でWINWINな結婚をし、離婚するだろうとウワサされるもののコチラの方が現代的で長続きしそうな感じがします。
女性の自由も権利もまったく認められていない時代でも強くて堂々としていられたカオルには財力と美貌があり、閲ちゃんには歌唱力という才能があり、何か持っていないと女性はかなり生きずらい時代だったと思わせました。
原作そのままではかなりクレームが来そうな内容ですので21世紀版はどのように加筆・修正されるのかが見所です。
【悦ちゃん】ドラマキャストとあらすじと原作の違い
冴えない作詞家の中年男に突然訪れた、人生最大の「モテ期」。
・・実はそれは、亡き妻の忘れ形見、10歳のお転婆娘が仕組んだことだった!
“土曜時代ドラマ”第2弾は、活気あふれる昭和10年の東京・銀座が舞台の、笑って泣ける極彩色あふれるラブコメディ。10歳の女の子・悦子が、しみったれた「やもめ」の父・碌太郎のために、嫁探しに奔走、候補の女性たちと恋のさや当てが始まります・・。
ドラマキャスト
【柳 家】
ユースケ・サンタマリア=柳碌太郎・碌さん
平尾菜々花=柳悦子・悦ちゃん
大島蓉子=婆や(ウメ)
【大林家】
峯村リエ=大林鶴代(碌さん姉)
相島一之=大林信吾(碌さん義兄)
【池辺家】
門脇麦=池辺鏡子
西村まさ彦=池辺久蔵(父)
堀内敬子=池辺藤子(継母)
【日下部家】
石田二コル=日下部カオル
紺野美沙子=日下部絹(母)
矢野聖人=日下部一郎(弟・当主)
【スイートレコード】
岡本健一=細野夢月(碌さんライバル)
安藤玉恵=春奴(芸者にして歌手)
村川絵梨=村岡政子(悦ちゃんの担任)
橋本淳=(次作、鏡子の見合い相手)
【悦ちゃん・ドラマあらすじ】
昭和10年東京。柳悦子(平尾菜々花)は歌が好きなおしゃまな10歳の女の子。その父で、売れない作詞家の碌さん(ユースケ・サンタマリア)は、いまだに死別した妻を忘れられず、荒れた生活を送っていた。そんな父を見て悦子は、新しい碌さんのパートナーにして、自分のママとなる、「碌さんの第2の嫁さがし」を開始する。最初のターゲットは、自分の担任教師・村岡。悦子は村岡をたきつけて、碌さんとのデートにこぎつけるが、なかなかうまくいかない。次に目をつけたのが、デパートで出会った売り子の池辺鏡子(門脇麦)。鏡子は大人しい女性だが、地味で飾り気のないその人柄に悦子はひかれ、徐々に自分の母にと心を寄せていく。だが、その頃、碌太郎の実姉・鶴代は、夫の会社の株主である銀行の令嬢で絶世の美女・カオル(石田ニコル)との見合い話を進めていた。華やかな昭和ファッションも見どころのひとつ!
その1.悦ちゃんが父の為に再婚相手を探す?
ドラマでは「元気のない父にもとに戻ってもらおうと、再婚相手を探し始める。」となります。
原作では姉の旦那の利権関係で富豪令嬢カオルと見合いから始まります。
また悦ちゃんにしたら再婚相手候補に婆やのウメが一言「村川先生」押しをしただけですが、ドラマでは碌さんと絡むシーンがあるのかもしれません。
その2.碌さんが妻の事を忘れられない?
原作で碌さんは恋愛脳で娘の悦ちゃんを放置しまくりです。現代では死別後数年で再婚は体裁が悪いのでこの体勢なのでしょう。
原作はあまりに笑えない顛末ですので、ドラマに救いを求めましょう。