【総理の夫】原作あらすじネタバレの感想と映画『総理の夫 First Gentleman』との違いとキャスト


映画『総理の夫』
公開時期:2021年9月23日(木・祝)
出演:田中圭 中谷美紀 貫地谷しほり 工藤阿須加 松井愛莉 木下ほうか 米本学仁 嶋田久作 国広富之 寺田農 片岡愛之助 余貴美子 岸部一徳
監督 河合勇人
脚本 松田沙也 杉原憲明
原作:原田マハ「総理の夫 First Gentleman」(2013年 実業之日本社 / 2016年 実業之日本社文庫)
配給 東映 日活 https://first-gentleman.jp/ 

こちらでは9月に公開される映画『総理の夫』の原作小説をご紹介いたします。
原作出版が2013年と8年前の作品です。
呼んでみると、当時言われていた社会の問題が今ではまったくとりただされなくなったり、逆にこの当時は問題視されなかったことで国会がもめることもあったりして、「着実に世の中が変化している」との気づかされる作品です。
また、主人公の「総理の夫」演じる田中圭さんと、総理大臣になる中谷美紀さんはまさに適役といえるキャスティングです。

こちらでは
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『総理の夫』原作小説のあらすじ・ネタバレ
映画『総理の夫』キャスティングと原作との違い
『総理の夫』感想とツッコミどころ

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『総理の夫』原作小説のあらすじ・ネタバレ


出版社 : 実業之日本社; 新版 (2020/11/2)
発売日 : 2020/11/2
言語 : 日本語
文庫 : 464ページ

総理の夫 First Gentleman


二〇××年九月二十日 晴天
この日を消して忘れまいと、日記きをしたためることを思い立つ。本来日記というものは私的なものだが、後年、一般公開される前提で書き進めようと思う。

私の妻・相馬凛子(そうま・りんこ)(42)は第111代総理大臣、日本初の女性総理大臣になった。

結婚して10年夫婦仲は良いが、最初結婚を渋ったのは「私は『家内』にも『奥さま』にもなるつもりない」と母・相馬崇子のごとく「音羽の奥さま」として使用人をかしずかせたり、相馬家の資産や一族の名前を「ありすぎるとめんどくさい」と邪魔がった。兄・多和は「金に興味のない女はいない」と警戒したが、凛子の美しさにすぐ前のめりになり、母は僕・日和をペットのように溺愛していたので余計に気に入らなかった。

善田鳥類研究所に勤める38歳の鳥類学者の日和と、一野党の直進党党首の凛子ほ生活時間帯はバラバラで常に忙しく、総選挙で直進党が躍進してからは、政策秘書の島崎君や幹事長の小津さんがほとんど毎日来ていた。
彼女を総理就任に一役かったのは、与党を離れ新党を結成した改革派の議員・原久郎による連立政権が樹立され、初の女性総理に指名された。
原久郎は野心的で急進的な稀代の策士ではないか?と僕は思うけど…とにかく「総理の夫」としては妻の健康を気遣い、精神的にも支えていこうと決心する。

二〇××年九月二十七日 晴れときどき曇り 
凛子を総理大臣として発足される内閣は、徹底したメディア対策を講じるのは、野党と下った民権党から小さなほころびをつつかれないため、そして世論を味方につけるため戦略が必要だった。
その中のひとつに日和はプロジェクトチームの広報・富士宮産担当で「理想の夫」「日本を代表する夫婦」を体現するのにちょうどいいと言う。
~凛子の経歴~
東京大学法学部卒、ハーバード大学院法学政治学研究科で博士課程修了。
経済同朋会を母体とする公共の政策シンクタンクの研究員を務めたのち、無所属で衆議院議員に立候補し、31歳で初当選。
父は最年少 開田川(あけたがわ)賞作家の真砥部惇、母は東大大学院教授で国際政治学を専門とする政治学者の真砥部夕。両親ともすでに他界いたが、特に母の遺志い従い、政治家となった異色の出自。切れ味鋭い論客でありつつ正義漢強くで美人。
~相馬日和~
38歳、鳥類学者。東京大学理学部卒、同大学院生物多様性科学研究室にて博士課程修了。実家は日本を代表する財閥「相馬一族」。イケメン、若作り。

そして日和も『総理の夫』として『公人』になるので海外要人来日あるいは宮中晩餐会とか、海外公式訪問同伴など、総理の配偶者としての仕事に“ファースト・ジェントルマン”として駆り出されるという。
家に帰るとコチョウランやカトレアが花園のように並んでいて、帰ってきた凛子に「コチョウランにハチドリが紛れ込んでる気がして」と花を揺さぶる日和に凛子は「よかった、日和クンがいてくれて」とにっこりしたので、よかった。

二〇××年九月三十日 晴れ 
凛子がどうして総理大臣に就任したのか?というと
まだ米沢内閣が与党だったころ、凛子と日和は原 久朗夫婦に食事に招かれた時。
米沢総理とソリが合わなかった原は、実に巧みに米沢内閣への批判を会話の中に紛れ込ませてきて、その会話に呼応するように凛子は原に向かい「今、国会で内閣不信任決議案を提出されたら、どうされますか」と質問し,この言葉を待っていた原は「一緒に倒閣しましょう」と答えます。
これで策士か苦労人か?原 九郎によって、凛子が総理に祭り上げられることが決まった。

二〇××年十月四日  
我が家の門前の両脇に「ガードマンボックス」ができて24時間警備の人が詰めるようになった。公用車にはマスコミ各社の若い「番記者」が「ぶらさがり取材」で、最後尾に親衛隊を引き連れてどこにでもついてくる。
僕も富士宮さんから「地下鉄で通ったら拉致されるかも」と研究所の送迎されることになった。だけど一番の変化は夫婦でいる時間が激減したこと。朝の15分間夫婦で向かい合っても2人きりになれないが、それでも一言二言僕に何かををささやいてくれる事を忘れない。

凛子が総理大臣に指名されてすぐ組閣が行われたが、原 久朗が仕切ったと国民の誰もが分かった。さらに総理の側近として5人の秘書官が選ばれ皆「山」がつくので「相馬五山」と呼ばれた。
内閣の重要ポストは民心党議員で占められたのに、原 久朗は連立与党協議会議長という目立たないけど政権運営の舵を取る最重要ポストに就いた。
初の閣議終了後の首相官邸の階段を下りてくる凛子の高揚した誇らしげな顔は美しかった。

二〇××年十一月十日 たぶん晴れ 
ファースト・ジェントルマンとしての初仕事、総理夫妻のアメリカ合衆国公式訪問も無事に終え、内閣発足直後の支持率は78%の狙い通りの数字が出た。所信表明演説と5つの指針を発表も好評だった。職場でテレビで視聴した時アラサー伊藤るいさんは「そーりん、サイコー」と勝手にあだ名をつけて喜んでた。

二〇××年十一月十七日 曇り 
消費税増税の世論調査は賛成58%、反対48%と拮抗したが野党は法案成立させないために相馬総理の人気失墜するダメージをさがしていた。
外交ツアーから帰った頃、兄の相馬多和から実家へ食事に来るよう誘われる。話の内容は、凛子の政策の柱である「再増税」「脱原発」は相馬家は電力会社の大株主だから、考え直して欲しいというもの。そういう訳にいかないという日和に兄は「いままでどれほどパーティー券を購入したと思ってるんだ」と今まで凛子がどうやって政治活動費を得ているのか全く関与していなかったので初耳だった。

二〇××年十一月二十二日 晴れ 
祖父が他界した時、節税対策で売却されかけた護国寺の洋館を年甲斐もなくゴネて相続したのは、ボクが野鳥観察に目覚めた場所で忙しい凛子とお互い関心は持ちつつ、干渉しない暮らしにふさわしかったこの館を、広報の富士宮さんから首相官邸への引っ越すことを告げられる。
総理官邸は在任期間だけしか住めないので、荷物は必要なものだけでと言われ、さびしさもあり「自分だけ研究室も兼ねている護国寺に残れないか?」抵抗を試みる日和でしたが、凛子は「いままで私の意向には同意してくれたし、後押しもしてくれた。そうでしょう?」「そうだよ、まるでいいなりだった」凛子はカチンときて、公邸への夫婦での移住は総理の夫たる者の義務だと一蹴される。
日和は、凛子は総理になるために相馬の力を利用したのではないか?公邸に移り住むことはそのまま夫婦の力関係をいやおうなしに感じさせるもので、何かに「負けた」ような気がしてたまらなく苦しかった。

二〇××年十二月五日 晴れ 
引っ越しは政府のほうでやると、実家に追いやられ母に「要塞に行く前に五越でスーツを作ってあげる」と連れていかれるとGPSでチェックしている富士宮さんから「勝手に出歩いたらほころびを突かれる」と怒られた。

総理大臣公邸は想像以上に味気なく、出入りする人やゴミやメモの一つも気軽に捨てられず、盗聴への懸念もあった。
帰ってきた凛子にも母との買い物を注意され「おめでたい人ね」と呆れられ「私たちは結婚してからこのかた、ずっと嗅ぎ回れてるのよ」と。日和の「ごめん」に凛子は「安易な『ごめん』は、言ってほしくない」と言われた。
日和がハイジのように元の家を恋しがる様子から、仕事の行く前に自宅に立ち寄ることを富士宮さんが提案してくれた。


二〇××年十二月十二日 晴れ 時々曇り
引っ越して一週間。日和を「出待ち」する「ひよラー」なる人たちが現れ、凛子の追っかけは「凛子ジェンヌ」と呼ばれた。富士宮さんは「ファンの方とは、礼節を持ち、距離を保って接する」「ひよラーと見せかけた刺客かもしれないので要注意」と対処法伝授された。

そして最近、伊藤るいからやたら声をかけられるようになり、母も凛子も作ってくれたことのない手作り弁当をもらい感動して泣きそうになった。そして実家にある図鑑を研究所の所長が学会発表用にスキャンさせて欲しいと、午後の勤務時間中に行き、成り行きで伊藤るいから家の事情で研究所を辞めるかもしれないと言い、しかも家を出てタクシーに乗り込んだ時、るいは日和の肩に頭をもたげハラハラと涙をこぼした。

二〇××年十二月十五日 晴れ 
何もなかったとはいえ後ろめたい気持ちの日和は、民心党党首である原 久朗から電話でホテルのバーに呼び出され、日和の身辺を探っていた阿部久志という政治ジャーナリストが、日和とるいがタクシーの中で顔を寄せ合う写真を撮ったという話だった。そして阿部は、その写真を公にしてほしくなければ一千万円払うように原を通して日和に要求してきたと伝えられた。

二〇××年十二月十六日 朝から雨
日和は、消費税法案の事でピリピリしている凛子に負担をかけれないと相談できず、凛子の力になりたいと切実に願うがどうしたらいいかわからない。そこでどうにか自分で処理することに決めた。

12~14章
凛子とは、ソウマグローバルが主宰朝食会でのスピーチのピンチヒッターとしてきた政治学の研究者の凛子に一目ぼれし結婚する。

二〇××年十二月十八日 晴れ
阿部と直接会って取引きすることにした。足がつかないように現金で支払おうと思ったら阿部はこの一件は原 九郎に雇われてやったと白状した。
凛子に総理大臣として消費増税法案を可決させて、早々にスキャンダルなどで退陣させ自分が次期総理大臣の座に就くシナリオで、退陣させるためのスキャンダルとして利用されたのが日和だったという。
「相馬凛子の急所はあなただと見越されていて、お茶目に見せて実際、政界愛嬌最悪の怪物」そして伊藤るいもその刺客だと言う。阿部は当初はスクープの為に協力したが、凛子の政治姿勢に心を動かされ、全てを日和に打ち明けた、原 久郎と決別し廃業するという。

二〇××年十二月二十一日 曇り
伊藤るいは日和を避けるようになり、日和はこの出来事と原 久郎のもくろみを凛子に打ち明けた。凛子は原 久郎の『人形』だったと青ざめたが長い沈黙の後、原より大きな技を仕掛けるべく挑戦的な微笑みを浮かべた。

二〇××年一月一日 晴れ
元旦、凛子は宮中新年祝賀の儀のため皇居へ出掛け、夕方には相馬家新年会へ夫婦二人で出席した。
凛子は日和の兄・多和から政治資金パーティー券の件を盾に消費税増税を実行するつもりなのかと詰め寄られるが、秘書の島崎に切り返され多和は反論できず、日和に何か言え「日和見主義」と言われる。が、凛子が「私の夫は世界中が劇になっても味方でいてくれる人」と言われ日和はそれだけでじゅうぶんだった。
次に、原 久朗の自宅を訪れ都心の一等地だが質素な日本家屋で、人のよさそうな夫人と迎えてくれた。島崎は別室で待たせ夫人が席を立ってからにらみ合いの末、原 久朗は「消費税率引き上げ法案に関して、自分は反対に回るつもりだ」と告げられる。

二〇××年一月二十五日 晴れ
午前一時から一時間、夫婦でコミュニケーションを取るようになった。そのため早朝の自宅での野鳥観察はしばらくやめて鳥より凛子を優先した。
原 久朗の連立政権は「消費税引き上げの同意」でタッグを組んだのに凛子のポリシーで自分の持論じゃないと言い出したことを廊下で島崎に伝えると彼もすぐ原 久朗の目論見に感づいた。野党と組んで内閣不信任案を提出され内閣総辞職か解散総選挙に持ち込まれる。
廊下で日和と島崎が話していると凛子が涼しい顔で出て来て「信を問う、って言葉を私は生まれて初めて使おうと思う」と総理の権限を使い、解散総選挙に打って出る気でいた。

二〇××年一月二十七日 曇り時々雨
凛子は原 久朗に「政治生命を賭して、やり切る決意です」と言い切った。
「再増税と社会保障改革」「景気対策」「少子化対策と雇用促進」は凛子のマニフェストで、野党の消費増税反対に美しすぎる総理と原 久朗はどう可決させるのか?とマスコミの政治ショー仕立てい世論も盛り上がっていた。
だが原 久朗が記者会見で思わせぶりに「総理と政策に関する食い違いがある」との発言にほかの党にも動揺が走った。
日和も通常国会が始まるまでの三週間ほどマスコミ対策の監視を三倍にされた。

研究所の所長は凛子が総辞職すると、研究所への相馬財閥からの寄付が減ると焦り、先輩研究員2人は凛子の総理としてのマニフェストに反対していた。だが伊藤るいは「総辞職してほしくない」と凛子の政策を支持していた。
凛子は、通常国会で予定通り消費税率の再引き上げを含む政策を打ち出す。
「皆さんの生活を私が守ります。私は皆さんを信じています。だから、皆さんも私を信じてください。」と、国民に信を問いた。
凛子の説は整然で分かりやすく、この人について行こうと思えるスピーチに日和は涙がこぼれた。

二〇××年七月三十日 晴れ
凛子には「信念の人である」というイメージがつき支持率は八十%を記録した。国民の支持を得られたが、日和は兄から「法人税が高いと、企業は日本を捨てて税金の安い国に流出する」「彼女なら日本製品を海外市場に売り込んで、関税も日本有利に働きかけると思った…市場上向きになって増税の冷や水をかけられたら経済界は支持できないのは確実」と経済界側の意見をぶつけられた。

国会では凛子への総攻撃の様相を呈したが、凛子サイドも連立与党党首と連日会談し、原 九郎は相馬内閣を退陣させるべく水面下で、連立解消と解散に追い込み、勝った者で連立政権を造る画策をこうじた。
水面下の激しいバトルでも日和の前では凛子はポーカーフェイスで、日和は「おめでたい」夫であろうと心掛けたが、富士宮に状況を聞くと旗色は良くはなかった
だが凛子は先手を打ち、内閣不信任が提出される前に自ら「解散」をし、総選挙の火ぶたが切って落とされた。た。

二〇××年九月十日 晴れ
選挙投票所入り口では凛子と日和それぞれの追っかけが押し寄せ、凛子がにっこり笑いかけると歓声が上がった。
富士宮さんからも「凛子の応援演説いに立ってほしい」と要請され、数回立った。この一年食事と風呂と四時間睡眠いか休んでないのにいつもつややかな凛子はジャンヌダルクのようだ。
今回の選挙では凛子たっての願いで、島崎に地元山形から出馬させたのは原 久朗の秘書と対決させるためだった。予想では原 久朗の圧倒的勝利とされていた。だから凛子は選りすぐりの「戦う国会議員」となる政治家の卵を立候補させるため、作戦として数字を持っていそうな論客、学者、研究者、反原発活動家、文化人、有名企業家などあらゆる者に立候補打診した。
兄にまた呼び出され叱られたが、日和にはその立場も理解できるし、母は陰ながら応援してくれて何人かの経済界の大物が日和にエールの電話をくれ、聞いた母のホンネに息子であること、凛子の夫であることを誇りに思い心が震えた。

二〇××年九月二十八日 快晴れ
凛子一派が辛くも勝利を収め、第二期相馬内閣が発足。女性大臣が半数を占めていた。
「もう決して後戻りしてはならない」という彼女は繰り返し叫んだ本気が伝わった。スピーチライターで選挙演説のコンサルもした久遠久美さんに日和は聴衆がドン引きしないように「決して泣かない事」と厳しく言われた。
だが最後の演説を終えた凛子は目にうっすら涙を浮かべ、今までで一番輝く笑顔を向けられ泣きそうになり、それをごまかすのに凛子を聴衆の前で抱きしめてしまった。
聞こえたのは沸き起こる拍手と、凛子が耳元でささやく「ありがとう日和クン、あいしてるよ」だった。

凛子は母に「味方してくれなかったら経済界全てを敵に回していた」と御礼し、母の言い回しから兄も味方してくれたと気づき凛子の電話に兄は少し悔しそうに「三度目はないからね」と言った。
敗れた原 九郎は悔しさを滲ませながらも、泣き言も言わず潔く凛子の強さを認めた。
島崎君も当選し首相補佐官に、富士宮さんは広報部長に抜擢された。ところが逆に不倫の末妊娠と退職願を出してきて、シングルマザーになる決意をしたが迷惑がかかると…凛子は「私が、きっと守る」と辞めさせなかった。

二〇××年一二月十五日 曇り時々雨
二年目の登板ではその真価が問われるので、閣僚を含め国会議員の特権見直しと廃止、凛子の給料も研究員時代レベルに戻した。国家予算歳出も大掛かりに見直し、エネルギー政策や雇用・少子化・高齢化対策、婚活、出産などそれらの政策が国民一般に歓迎されたが、企業関係者には渋い顔されるものばかりだった。
だがその大梶をふるわなければ国力が衰える、誰かがやらなければならないなら私がやる。とその英断はすがすがしいものだった。

そして同時に、凛子は家庭を顧みなかったと反省し日和との時間も持つようになった。「どうして日和クンと結婚したのか考えてみた」と自分が自己中心的で日和がやさしいのをいいことに、自分のやりたいことだけやってきたけど、あなたがいなかったら、総理大臣になれただろうか?家族やスタッフ、多くの支援に支えられて一人じゃなかった、感謝してるよと、その日は一緒に寝た。

二〇××年三月三日 曇り
凛子の人気は圧倒的だったが「慢心」をいちばん恐れいい気になってたら指摘してと言われた。
凛子はプライベートで神経質になり気持ちがふさいでいるようだし、体調も良くなかった。ところが凛子は妊娠が分かり喜んだが、島崎と富士宮に「辞任すべきかどうか意見が聞きたい」と意見を求めると、島崎は自分の嫁の例をあげ「無理だと思う」に富士宮は怒り「いかなる立場であれ、職務を全うしつつ、子育てできると身をもって証明してください」と反論した。
三日後に凛子は総理大臣を辞任するという驚くべき記者会見を開いた。


二〇××年三月十二日 晴れ
あらゆるメディアで「総理懐妊のため辞任」のニュースがながれ、政界も国民も激しく動揺し、世論は辞任賛成と反対の二つに分かれた。
凛子は、自分の中に宿った命に気付かされた。命をはぐくむ、一人の女性に立ち返ろう。現在の幹事長が党首代行を務め、早めの復帰を涙ながらに訴えられ凛子はそれを受け入れた。
日和も凛子の真意を図りかねているころ、日和の母・崇子に二人は呼び出された。崇子は「子供を産む決心してくださってありがとう」と頭を下げ「辞任を撤回なさい」と言った。日和は凛子に本当は迷いがあるのを確信し「君らしくない判断でも?」と聞いた。
そして母は原 久朗を呼んでいて「私はね、もっと凛子が総理である姿を見ていたい」とどんな風に国を変えていくのか見届けたい、自分も凛子に刺激されもう少し続ける気になったと言った。
それでも辞任表明してしまったという凛子に「働く女性が子供を産み、育てやすい社会を整備すると約束したことを実践しなければ、あなたは大嘘つきになる」に凛子は涙ぐみ、日和は隣で号泣した。

二〇××年×月×日 晴れ
凛子が国会で代表質問を受けている間、日和は子供の世話をする。子育てこそが成長を綴る日記だと気づいた日和は、日記をつけるのはこの日を最後にした。

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映画『総理の夫』キャスティングと原作との違い

原作では
田中圭演じる「日和」は世間知らずのおぼっちゃんで、邪気がなく、凛子に嫌なことや理不尽なことをされてもシュンとするだけの「カワイイ男子」キャラです。大当たりしたドラマ「おっさんずラブ」でもかわいいキャラでブレイクしましたから、原作どおりの適役です。
また総理大臣・相馬凛子は荘厳華麗で才色兼備を何度も何度も繰り返し書かれていたマシタ。美しさと品格を感じさせる女優といえば中谷美紀さんは最適です。ご主人がフランス人でご本人もフランス語もバリバリです。

適役の原 久郎は「お茶目なフリして大悪党」というウワサで、岸部一徳さんは「ぜったい悪そう」なのは一目でわかるのですが、岸部さんザ・タイガースの元アイドル(愛称はサリー)なので身長181㎝もあり田中圭よりスラッとした方です。お茶目さを出すにはちょっと猫背気味でお芝居されると良さそうです。
ハニトラをかけてきた研究所の伊藤るいは大ウソつきだったのか?実家に帰るそぶりもなく「そーりん」とフェミっぷりを炸裂していて「伏線じゃなかったの?」と原作では消化不良に終わり、広報の富士宮さんは「不倫で妊娠してシングルマザーになります」ってこれは現実の生に奔放などこぞの政党みたいでいくら何でもマズイでしょ?と思いました。

相馬日和:田中圭
 原作~凛子の夫。38歳。文京区春日の善田鳥類研究所に勤務の鳥類学者。
妻が総理大臣になった日から、日記を書き始める。お坊ちゃん育ちで天然・邪気がなく凛子に「そういうところがいいんだよね」とよく言われる

相馬凛子:中谷美紀
 原作~第111代内閣総理大臣。42歳。直進党党首。
20xx年9月20日、史上最年少で日本初の女性総理大臣に指名され、消費税増税や企業活動の規制撤廃、脱原発などに取り組む。

相馬多和:片岡愛之助
総理の夫の兄でキザな勘違いCEO
 原作~日和の15歳年上の兄。53歳。関連会社2万人の社員を率いる非上場企業グループ「ソウマグローバル」のCEO。経済同朋会役員。
娘が2人おり、高校1年生の眞貴、中学1年生の吾貴は共に都心の名門女子校に運転手付きの車で送迎されている。

相馬崇子:余貴美子
総理の夫の母で財界の超大物
 原作~日和の母。通称「音羽の奥様」。22歳で結婚して早々に長男・多和を産み、15年経ってから次男・日和を産んだため、日和を溺愛している。基本的に自己中心的。結婚以来家事は全て使用人に任せで自身は一切しない。

インコ:総理の夫のアイボー


【直進党関係者】
富士宮あやか:貫地谷しほり
ファーストジェントルマンとなった日和付きの「ドS内閣広報担当」

島崎虎山:工藤阿須加
凛子の秘書として活躍する36歳「イケメン総理秘書」


【内閣官房人事】

小津智祐:嶋田久作
ポーカーフェイス官房長官
原作~ 内閣官房長官。45歳。直進党前幹事長。


【善田鳥類研究所】
伊藤るい:松井愛莉
日和が所属する鳥類研究所で働く「隠れ美人のミーハー鳥類研究員」
原作~善田鳥類研究所 研究員。30代前半。北海道大学在学中より新進気鋭の研究者候補として注目されるが、家庭の事情で研究を断念し一般企業に就職。だが「優秀な研究者を埋もれさせてはならない」と徳田が誘い善田研に入る。

徳田実:木下ほうか
鳥類研究所のトップである「ゴマすり鳥類研究所所長」
原作~善田鳥類研究所 所長。オオタカの研究者。

長田成哉

関口まなと


【その他】

阿部久志:米本学仁
あやしい巨漢フリーライター
原作~フリーの政治ジャーナリスト。刑事コロンボのような風体をしている。公式ブログは娘が管理しており、ギャル文字や2ちゃんねる用語を多用した独特の文体が使われている。

国広富之

寺田農


【連立与党関係者】
原 久郎:岸部一徳
腹黒な政界のドン
原作~民心党党首。「ハラグロ」のあだ名の通り、最も野心的で急進的な稀代の策士で、内閣の重要ポストは民心党議員で占められている。

【監督】
河合勇人(52)
 〈映画作品〉

花影(2008年)
ハチミツドロップス(2009年)
映画 鈴木先生(2013年)
俺物語!!(2015年)
チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜(2017年)
兄に愛されすぎて困ってます(2017年)
ニセコイ(2018年)
初恋ロスタイム(2019年)
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(2019年)
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜ファイナル(2021年公開予定)
貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-(2020年)
都会のトム&ソーヤ(2021年公開予定)
〈配信ドラマ〉
全裸監督(2019年、Netflix)

【脚本】
松田沙也
2007年
第7回新風舎 恋愛文学コンテスト優秀賞受賞【小説】
2008年
PERSONA-trinity soul- 脚本【テレビアニメ】
とらドラP! 脚本【ゲーム】
PERSONA-trinity soul- The Sound Of Christmas 脚本【ドラマCD】
2010年
生徒会の一存~DSする生徒会~ 脚本【ゲーム】
2011年
星を追う子ども 脚本協力【劇場版アニメ】
涼宮ハルヒの追想 脚本【ゲーム】
ぬらりひょんの孫~百鬼繚乱対戦~ 脚本【ゲーム】
2012年
アクセル・ワールド -銀翼の覚醒- 脚本【ゲーム】
Otogi★Story~つるのおんがえし~ 脚本【WEBドラマ】
Otogi★Story~かぐやひめ~ 脚本【WEBドラマ】
2013年
やはりゲームでも俺の青春ラブコメは間違っている【ゲーム】
アクセル・ワールド -加速の頂点- 脚本【ゲーム】
言の葉の庭 脚本協力【劇場版アニメ】
快感フレーズNext 脚本【ゲーム】
2014年
CX 水球ヤンキース 脚本【テレビドラマ】
NTV 明日、ママがいない 脚本【テレビドラマ】
2015年
私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな 脚本【WEBドラマ】
TBS 流星ワゴン 脚本【テレビドラマ】
2018年
はいからさんが通る(後編)~花の東京大ロマン~ 脚本協力【劇場版アニメ】
2019年
WWFジャパン「きっかけは、想う気持ちから」 脚本【WEBドラマ】
タウングループ ブランドブック・企業案内 コピーライティング【広告】

杉原憲明
クシコスポスト (2009) 撮影
アベックパンチ (2011) 脚本
貞子3D2 (2013) 脚本
ディアーディア (2015) 脚本
望郷 (2017) 脚本
ニセコイ (2018) 脚本
馬の骨 (2018) 脚本
貞子 (2019) 脚本
ヒノマルソウル 〜舞台裏の英雄たち〜 (2021) 脚本

『総理の夫』感想とツッコミどころ

「総理大臣」が主人公モノの映画、ドラマはわりと数字の取れる有名どころの俳優さんが演じることが多く、総理大臣自身は結構いい人で、それを罠にかけようとする悪人がいて、大体の作品は周囲や民衆の支持を得て「この総理いいじゃん」というハッピーな結末になっています。

『総理の夫』ではピュアで良い人をダンナの日和が受け持ち、才女の妻で総理の凛子が「そういうところがいいんだよね」とダンナにフォローされながら愛でるという、少女漫画もしくはレディコミの逆な感じの恋愛観になっています。また総理大臣の仕事の大まかな流れと解散総選挙がどんな風に沸き起こるのか?と政治を知らない人には少しだけ、政治家の仕事を知ることができます。

いかんせん、原作発売が2013年で、『月刊ジェイ・ノベル』(実業之日本社)にて連載機関は2011年4月号から2013年4月号まで連載されたのですが、ちょうど2009年 – 2012年の「悪魔の民党政権時代」と呼ばれる政界がとっちらかっている頃で、しかも東日本大震災の翌月からの連載開始でしたので、原作者浜田マハさんは「どういう思いを込めてこの作品を書いた」の描きになる所です。


凛子が声高らかに「このままでは日本がダメになる」と日本に借金があるから増税したいと、マニフェストを掲げますが近年、多くの学者から「ソレ財務省のウソだから」とバラしてしまったので、映画ではそのままの設定の脚本では無理があると思います。政治は総理大臣中心に行われますが、司法VS行政vs立法の三権分立や政財界、海外からの干渉や攻撃など総理大臣の敵は対抗政党だけじゃありません。
支持率が80%以上取れるという今時数字はいくらでも調査機関で全く違いますし、タレントや活動家を選挙に出馬させるのも、現代のSNSやあらゆる方面からの発言者による指摘が入る時代ですからこれは近年最も気笑われるツッコミどころで、これらのネタをそのままやるのは無理筋です。

それもこれも、見て見ぬふりして中谷美紀の美しさとドタバタする田中圭を純粋に観たい!」という方もおられるでしょうから、これはファンタジーだと思って鑑賞されるといいかな?(^_-)-☆と思いました。

ちなみに中谷美紀さんは
「恋するトップレディ」2002年1月8日から3月19日(関西テレビ放送)のドラマで、亡くなった市長の地盤を引き継ぎ急遽、館浜市(モデルは小田原市)の市長選に立候補し20代のギャルなのに市長になるというドラマを演じておられました。数字はあまり良くなかったようですが、視聴者にはなかなか評判のいいドラマでロングブーツにデニム姿は細い人しかできないオシャレさで憧れました。出世おめでとうございます。


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