『ラブカは静かに弓を持つ』読書感想文あらすじ・感想文書き方とこたえ(Chat GPT・答え)
『ラブカは静かに弓を持つ』
内容紹介
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……
こちらでは
2023年「第69回 青少年読書感想文全国コンクール」高校生の課題図書の『ラブカは静かに弓を持つ』 の「あらすじ・ネタバレ」読書感想文の書き方のコツ・ポイントをご紹介いたします。
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『ラブカは静かに弓を持つ』あらすじ・ネタバレ・こんな人にオススメ
『ラブカは静かに弓を持つ』 読書感想文の書き方(Chat GPT)とこたえ
うんちく・読書感想文の書き方は経験者から学ぶ!
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『ラブカは静かに弓を持つ』あらすじ・ネタバレ・こんな人にオススメ
おすすめ度
読みやすさ ★★★☆☆
感想文の書きやすさ ★★★★☆
読書感想文の課題図書としては珍しく文芸大賞に複数ノミネートされた、文芸ファンが本気に支持する作品。
【2023年本屋大賞第2位】
【第25回大藪春彦賞受賞】
【第6回未来屋小説大賞第1位】
【第44回吉川英治文学新人賞ノミネート】
実際の「スパイ事件」を参考に書かれた作品ということで、読み手に最後まで飽きさせない魅力があります。
こんな子におすすめ
・ボッチ、友だちがいない
・人に本音を言えない、心をひらけない
・トラウマがある
・集団行動や共同作業が苦手
・音楽が好き
・将来、音楽の仕事をしたい
・コロナ禍で友だちや仲間とコミュニケーション取れなかった
『ラブカは静かに弓を持つ』あらすじ・ネタバレ
『ラブカは静かに弓を持つ』は、音楽の著作権法をめぐって、音楽教室での演奏から著作権料を徴収するために、全日本音楽著作権連盟で働く主人公が、音楽教室へ一般の生徒を装い、スパイ活動(潜入調査)を行う話です。
音楽教室 vs. JASRACの著作権使用料事件とは?1審から最高裁判決までを解説
一時期、JASRACが音楽教室から著作権料のため JASRAC、音楽教室に主婦を名乗り「潜入」2年という事件もあり、本作はこの事件に着想を得て、創作されたようです。フィクションです。
3分で分かる『ラブカは静かに弓を持つ』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ
【小説】安壇 美緒「ラブカは静かに弓を持つ」【感想・あらすじ】
「スパイ&音楽」モノと聞いて、「どんな内容だろう?」とザックリあらすじを聞いただけでも、ミステリー要素の着地点が気になりますが、だんだん主人公の人間関係を通じた心の変化の方が重点となる作品です。もう大人になった青年の心の成長と壁を崩す様子に誰もが胸が打たれます。
実際に読んでみるのをおすすめします。
「JASRAC職員、音楽教室に潜入調査」報道 証拠になる?合法性は?有識者の見解を聞く
音楽で生活をしている人にしたら、「使用料を取るのは当然の権利」と考えるのも当然かもしれません。
また音楽を楽しみたい人にしたら「発表された音楽はみんなの公共物ではないか?」「そんなに細かく金をとるのか?」とJASRACが大炎上しました。
そもそもは音楽関係者の売り上げが、CDから音源データごとの収益になったことで、起きた問題です。
アーティストや音楽を将来の仕事にしたい人には世知辛い時代で、アニソンか演歌じゃないと収益を得るのは難しい時代と言われています。
『ラブカは静かに弓を持つ』読書感想文の書き方(Chat GPT)とこたえ
・高校生の部 本文 2000字以内
(作文用紙400字×5枚)
字数が足りない場合は、以下のサイトの「文字数が足らない場合の対策」の部分が大変参考になります。
⇒ 読書感想文の書き方 構成とコツ【中学生・高校生】コピペOK
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○ 応募規定にあっているか
○ 発達段階に応じた適切な本を選んでいるか
○ 読書のよろこび、楽しみが感じとれるか
○ 広い視野から作品を評価しているか
○ 登場人物の心情や、作品の語っているものを的確にとらえているか
○ 著者の論旨を的確にとらえているか
○ 事実と著者の意見とを区別してとらえているか
○ 自分の意見・感想を率直に述べているか
○ 自分のことばで表現しているか
○ 発達段階に応じた考え方が表現されているか
○ 規定の文字数を十分に生かし、自己の思いを表現しているか
○ 読書によって得た自己の変革がみられるか
○ 規定の文字数を十分に生かし、自己の思いを表現しているか
『ラブカは静かに弓を持つ』読書感想文の書き方
読書感想文3大ポイント
① 著者の論旨を的確にとらえているか
安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』刊行記念インタビュー
・「デタッチメントでも刹那的でもない、永続性のある関係を」
・「時間と信頼」が導いた永続性
・何かを学ぶこと、楽器を演奏すること、それらを誰かと一緒に行うことの楽しさは、他の何ものにも代え難いものであるという感触
・人と繫がる喜び
今回すごく書きたかったところでした。例えば子供がピアノを習うという時に、プロを目指すかといえば、ほとんどはプロにならないじゃないですか。でも、ピアノに懸けた時間は無駄じゃないですよね。それは大人でも同じで、「何のためにやっているの?」と聞かれたとしたら、「楽しいからやる」でいいと思うんです。
音楽に限らず、小説だって別にプロにならなくてもいいわけですし、楽しみのためだけにやる、熱心にやる、ということへの理解があまり世の中で共有されてない感じを受けます。序盤の浅葉のセリフにもあるんですが、一週間に数十分だけのレッスンをして、その日ほんのちょっと楽器が上手くなって嬉しいというだけでも、得難い体験であるなと思うんです。
書き終わるか否かのタイミングで、「ところで、この作品のテーマって何なの?」と考えてみたんです。その時に、これは「時間と信頼」の話なんじゃないかなと思いました。時間を重ねるにつれて、相手との信頼関係が醸成されていく。そうやって出来上がったものは、ある一点の事実のみで壊されてしまうものなのだろうか、そうではないんじゃないだろうか、と。
『ラブカは静かに弓を持つ』著者×担当編集者×書店員スペシャル座談会
――音楽教室での演奏に、音楽著作権の使用料は発生するのか? 支払う義務はないと音楽教室が著作権団体を訴えた裁判の過程で、著作権団体から音楽教室に送り込まれたスパイの存在が明らかになったんですよね。
稲葉:実は、安壇さんに送った最初のメールを昨日読み返してきたんですが、「この企画の肝は実際の事件を書くことではありません」と書いていたんです。現代日本ではリアリティを持たせにくい〈スパイもの〉と、映画『Shall We ダンス?』に代表される傷付いた大人たちの再生と成長を描く〈大人の教室もの〉、エンターテインメントにおける二つの王道を今までにない形で組み合わせられる企画なんだ……と。過去の自分、やるな、と思いました(笑)。
安壇:著作権をめぐるサスペンスの要素を張り巡らせつつ、深海のイメージを散りばめた音楽小説に仕上げることが叶った作品だと思います。「信頼とは何なのか?」という大きなテーマを橘とともに追いかけてくだされば幸いです。静かなるスパイの暗躍と葛藤を、どうぞラストまで見届けてください。
②自分の意見・感想を率直に述べているか
「似たような経験」の自己開示 → 高得点ポイントです
課題図書として本作が選ばれた理由の一つにちょうど高校生が「コロナ世代はかわいそう」と言われる世代だからです。
著者の伝えたいポイントとコロナ禍の経験から主人公と自分の比較や共通点、などの自己開示を書くのがコツです。
コロナに翻弄されながらも、コロナと共に青春時代を過ごした私達だけの「レア」なものなのです。「かわいそう」の一言で終わらせないで コロナ禍の高校三年間
2023年4月7日 学生は言いたい! より
③読書によって得た自己の変革がみられるか
国立青少年教育振興機構 コロナ禍を経験した高校生の生活と意識に関する調査報告書
部活動や学校行事が縮小された中で感じた「時間と信頼」「人と繫がる喜び」などにつなげ、この経験から得たもの(成長)、どのようにこの経験を活かしたいか?を書くと良いでしょう。
Chat GPTでの読書感想文の書き方
Chat GPTで適切な回答を得ようとするには「AIがわかりやすい質問」をしなければいけません。
「時間と信頼」「人と繫がる喜び」「再生と成長を描く〈大人の教室もの〉」を書く課題ですので、推測で優等生な答えをするChat GPTに適切な回答をさせるには、多数の質問をしなければいけないのでは?と予想されます。
わりと感情に訴える作品ですので、文系の人は自分で読んだほうが時短になりそうです。
また、ザっと書いた感想文をChat GPTに添削させる使い方がおすすめです。
うんちく・読書感想文の書き方は経験者から学ぶ!
去年の受賞作と感想文をチェック!!
読書感想文の入賞作は審査員の合格基準に達した書き方をしています。一言で言うと「読書したうえでの学習効果が感じられるか?」です。参考になる入賞作は大いに参考になります。昨年の入賞作2点を参考に、書き方のコツを学びましょう。
内閣総理大臣賞 <高等学校の部>
◆小倉優花 茨城県立竹園高3年
「クジラの骨と僕らの未来」(理論社)
文部科学大臣賞 <高等学校の部>
◆吉久萌花 香川県立丸亀高2年
「同志少女よ、敵を撃て」(早川書房)
●『ラブカは…』は推理ものでなく、大人の再生と成長物語
著作権についてでなく、主人公の成長と読者としての成長を書く
●作者と出題者(読書感想文コンクール)の狙ったテーマに沿った回答をする
テーマを確実に見つけ、それについて答える
●入賞している人の書き方を参考に勉強する
同学年でもおどろくほど大人っぽい感想文を書いている人もいます。物語の捉え方や意見のまとめ方など文章の組み立て方を参考にしましょう。